大卒薬剤師の年収と初任給を勤務先別に公開|最良条件の見つけ方を詳しく解説

大卒薬剤師の年収・初任給が気になる方向けの記事です。

大卒時には仕事選びの優先順位を「成長」や「やりがい」を高くしている人も多いでしょう。

しかし、薬剤師にとって大卒後の年収や初任給はその後のキャリアや年収に大きく影響します。

そこでこの記事では、大卒薬剤師の年収や業種別の薬剤師の初任給相場のほか、看護師や公務員、一般企業との年収・初任給比較についても具体的に解説していきます。

この記事を読むことであなたに最適な就職・転職先が見つけられるようになりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

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大卒薬剤師の平均年収は約541万円

大卒薬剤師の平均年収は約541万円となっています。

この年収には、基本給や賞与、手当などが含まれています。

また、年収は経験や職種、勤務地などの要因によって変動しますので、個々人の状況によってはこの平均値と異なる場合があります。

具体的な例として、都市部では地方に比べて年収が低くなることが一般的です。

地方は人手不足で仕事が忙しい反面、生活費も安く抑えられ、年収も高くなるため、高年収を求める場合には地方での就職・転職も検討できるでしょう。

編集部
編集部

都道府県別の平均年収はこちらを参考に見てみてください。

【2024年版】薬剤師の全国年収ランキング!厚生省データで都道府県別の比較を徹底解説

薬剤師の初任給は約30万円

薬剤師の初任給相場は約30万円とされています。

業種や地域などによっては多少上下しますが、おおむね30万円ほどです。

初任給は、入社後の給与の土台となる部分であり、その後の昇給や昇格によって変わっていきます。

薬剤師不足の状況も影響して、初任給が高めに設定されている企業も一部にはあります。

ただし、職場を選ぶ際には初任給だけなく、教育体制やキャリアアップの機会、労働環境なども総合的に評価して選ぶと良いでしょう。

【業種別】薬剤師の初任給の相場

実は薬剤師の初任給相場は業種別に差があります。

以下に主要な業種別の初任給相場を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

調剤薬局は20〜30万円

調剤薬局で働く薬剤師の初任給は、20万円から30万円程度とされています。

これは、初めての職場であることや、専門的な知識を活用して実践的なスキルを身につけるための期間と考えられることから、この水準の給与が設定されています。

また、地域や規模によって初任給が変わることもありますので、複数の求人を比較検討することが大切です。

ドラッグストアは25〜35万円

ドラッグストアで働く薬剤師の平均年収は35〜40万円とされています。

この金額は、短期間で経験を積めることや、接客スキルが身につくことを考慮した場合、十分魅力的な数字と言えるでしょう。

また、ドラッグストアは多くの場所に店舗を持っているため、働く場所の選択肢が広がります。

しかし、労働時間が長くなる傾向があるため、仕事とプライベートのバランスが取りづらいと感じる方もいるかもしれません。

それでも、待遇やキャリアアップの幅が広がることを重視するなら、ドラッグストアは最適な選択肢です。

病院は18〜20万円

病院で働く薬剤師の平均年収は18〜20万円程度です。

病院薬剤師の魅力は、専門的な知識を磨くことができる点にあります。

患者さんと密接に関わり、治療に関わる薬の選択や服薬指導を行ったり、チーム医療の一員として医療に関わることができます。

ただし、病院薬剤師の年収は他の職場に比べて低く、労働時間も長いため、働きやすさの面ではデメリットとなることもあります。

専門性のある知識を身につけることを目的とする場合には、将来のキャリアアップにつながることが期待できるため、就職・転職を検討できる就職先です。

製薬会社は30〜35万円

製薬会社で働く薬剤師の平均年収は30〜35万円となっています。

年収の伸びは業種として最も高く、大手製薬会社では年収が1,000万円を超える薬剤師も少なくありません。

製薬会社で働く薬剤師は、新薬の開発や臨床研究に携わることができ、専門性の高い知識を磨くことができます。

また、大手製薬会社では福利厚生が充実しており、長期的なキャリアを築くことができるため、安定した働き方を求める方に適しています。

ただし、将来的には製薬業界の規制が厳しくなることが予想されるため、それを考慮した上で転職先を選ぶことが重要です。

国家公務員薬剤師は20〜22万円

国家公務員として働く薬剤師の平均年収は20〜22万円です。

国家公務員薬剤師は、安定した雇用や定年制度、厚生年金などの福利厚生が魅力として挙げられます。

また、公務員薬剤師は保険調剤薬局や病院の薬剤師と異なり、行政機関の薬事関連業務に従事するため、専門性の高い知識を身につけることができます。

ただし、民間企業に比べて年収は低めであり、昇給や昇進のチャンスも限られることがデメリットとなります。

しかし、長期的なキャリアを築くことができるため、安定志向の方には適した選択肢となります。

編集部
編集部

薬剤師のリアルな年収を知るには「中央値」も大事です。以下の記事内容も一応知っておきましょう。

【他職比較】大卒薬剤師の年収・初任給

大卒で薬剤師として働く場合、他の職種と比較して年収や初任給がどのようになっているのでしょうか?

転職を検討している方や新たなキャリアを見つけたい方にとって、他職種との比較は重要なポイントです。

ここでは、看護師、公務員、一般企業と大卒薬剤師の年収と初任給を比較しましょう。

看護師

看護師の年収と初任給は、病院や地域によって異なりますが、平均的な初任給は約230,000円、年収は400万円程度とされています。

大卒薬剤師と比較すると、初任給はやや低めですが、年収は似たり寄ったりです。

ただし、看護師は夜勤や休日出勤があるため、労働時間が長くなることが多いです。

公務員

公務員の年収と初任給は、職種や地方自治体によって大きく異なります。

しかし、一般的には大卒公務員の初任給は約240,000円、年収は500万円程度とされており、薬剤師よりも安定していると言われています。

また、労働環境や福利厚生が整っているのも公務員の魅力です。

一般企業

一般企業で働く大卒者の年収と初任給は、業種や企業規模によって大きく異なります。

平均的な初任給は約230,000円程度で、大卒薬剤師と比較すると若干低めです。

一方、年収は400万円〜600万円程度と幅広く、転職を検討する際には業界研究が必要です。

大卒薬剤師の年収・初任給以外の最良条件の見つけ方

大卒薬剤師にとって、年収や初任給だけでなく、働く環境や福利厚生も重要です。

最良条件を見つけるには、複数の求人情報を比較検討し、自分にとって最適な条件を組み合わせることが必要です。

具体的な方法としては、求人情報を収集し、各職場の福利厚生や勤務時間、休日日数などを比較検討することです。

その上で、自分の価値観やライフスタイルに最も適した条件を見つけることができます。

福利厚生の条件も比較する

福利厚生は、薬剤師の働きやすさや生活の質に直結するため、重要な要素です。

福利厚生には、社会保険や退職金制度、育児休業制度などが含まれます。

また、住宅手当や資格手当などの手当も大きな差があるため、比較検討が重要です。

各求人情報を比較する際には、福利厚生の詳細を確認し、自分にとって重要な条件を絞り込み、最良の選択肢を見つけましょう。

勤務時間や休日日数は許容範囲か確認する

勤務時間や休日日数は、薬剤師の働きやすさやプライベートの充実度に直結します。

そのため、自分の許容範囲内であるかを確認しておくことが重要です。

求人情報を比較検討する際には、勤務時間や休日日数を注意深く調べ、自分の価値観やライフスタイルに合った条件を見つけましょう。

また、労働環境についても、現場の薬剤師から情報を得ることができれば、より具体的なイメージがわきやすくなります。

基本給の金額が最も重要

基本給は、年収や初任給と並んで最も重要な条件の一つです。

基本給が高ければ、その分安定した収入が得られるため、働く上での安心感が得られます。

求人情報を比較検討する際には、基本給の金額を重視し、他の条件とのバランスを考慮しながら最適な選択肢を見つけましょう。

また、昇給制度や賞与についても確認しておくことで、将来的な収入アップも見込める職場を選ぶことができます。

昇給のタイミングは3年目から影響する

一般的に、昇給のタイミングは3年目から影響し始めます。

これは、新入社員が経験を積み、実力が評価される時期と重なるためです。

初任給から徐々に昇給していくというイメージですが、実際には昇給は3年目から大きく変動することが多いのです。

具体的には、社会人としてのスキルを磨いて、企業に貢献できるレベルに達したと認識されることが、昇給に直結します。

また、昇給のタイミングには個人の実力だけでなく、企業の業績や経済状況も影響します。

業績が良ければ、昇給の幅も広がりますが、逆に業績が悪ければ、昇給の幅が狭まることもあります。

そのため、3年目を迎える前に、自身のスキルを磨き、企業に貢献できるように努力することが重要です。

各種手当は優先順位は低め

年収を上げるためには、基本給や昇給だけでなく、各種手当も考慮に入れる必要があります。

しかし、手当は優先順位が低めです

これは、手当が企業によって種類や金額が異なり、安定性が低く、給与に大きな影響を与えないためです。

例えば、住宅手当や家族手当は、個人の家庭状況によって受け取れるかどうかが変わります。

給与を上げるために、手当を重視するよりも、基本給や昇給を重視した方が良いでしょう。

しかし、手当も無視できない要素ですので、企業選びの際には、手当がどの程度支給されるのかを確認し、総合的な判断を行うことが望ましいです。

大卒薬剤師が年収を上げるには?

大卒薬剤師が年収を上げる方法としては、資格やスキルを取得し、「自身の価値を高めた上で転職をすること」が最も効果的です。

また、企業や業界を選ぶ際にも、年収が高いとされる職場を狙うことも一つの方法と言えます。

資格やスキルを取得

年収を上げるためには、専門性の高い資格やスキルを取得することが重要です。

薬剤師であれば、病院薬剤師や調剤薬局、製薬企業など、異なる分野で活用できる資格を取得することで、将来的な選択肢が増え、年収アップにつながります。

また、コミュニケーション能力や語学力など、業務に直接関係しないスキルも大切です。これらのスキルを磨くことで、より幅広い分野で活躍でき、年収が上がる可能性が高まります。

管理薬剤師へ昇進

管理薬剤師に昇進することで、年収向上のチャンスがあります。管理職としての責任が増すことから、給与もそれに見合ったものとなります。

昇進するためには、薬剤師としての専門知識を磨くだけでなく、チームマネジメントやコミュニケーション能力が求められます。

具体的には、部下を指導・育成し効果的なチーム運営ができる能力や、関連部署とスムーズに連携できる力が必要です。

昇進する際のポイントとして、自分のキャリアプランを明確にし、目標を設定しましょう。また、上司や先輩に意欲をアピールすることも重要です。

条件のいい職場へ転職

条件の良い職場へ転職すれば、年収が向上することが期待できます。

条件の良い職場とは、高年収を提供しているだけでなく、労働環境も整っているところです。

転職先選びのポイントとして、求人情報をよく調べ、事前に職場環境を把握することが大切です。

また、転職エージェントを活用することで、自分に合った求人を見つけやすくなります。

注意点として、転職理由や職務経歴を明確に伝え、自分に合った職場を見つけることが大切です。焦らず、慎重に転職活動を進めましょう。

大卒薬剤師が年収を上げたいならこの職種

大卒薬剤師が年収を上げたい場合、製薬会社の品質管理やMR(医薬品情報担当者)がおすすめです。

また、薬剤師としてのキャリアを積みたいならドラッグストアが良いでしょう。

このほか、業界にこだわらないなら、キャリアと年収とプライベートが両立できるCRA・CRCが良いでしょう。

これら職種では専門知識を活かし、年収向上のチャンスがありますので、以下の解説も参考にしてみてください。

高年収で総合的におすすめは製薬会社の品質管理

大卒薬剤師が年収を上げて、なおかつ総合的におすすめできるのは、製薬会社の品質管理です。

なぜなら、仕事と待遇のバランスが良く、長期的なキャリア形成もできるためです。

定時上りができる日も多く、年収も600~800万円ほどが相場となっています。

編集部
編集部

品質管理はきついとの口コミもありますが、詳しい内容は以下の維持で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

年収優先なら製薬会社のMR

年収を重視する場合、製薬会社のMR職がおすすめです。

MRは、医薬品の情報提供や販売を行う職種で、年収が一般的に高いとされています。

MRになるメリットとして、薬剤師としての知識を活かすことができるだけでなく、営業スキルやコミュニケーション能力も身に付けることができます。

ただし、注意点として、営業職であるため長時間労働があることや、業績による収入変動があることを理解しておく必要があります。

将来のキャリアプランに合わせて、適切な選択を行いましょう。

編集部
編集部

MRの年収は30代でも1,000万円を超えることが少なくありません。興味のある方は、どのように年収1,000万円超えのMRになるのか、その裏側を確認しておきましょう。

薬剤師としてのキャリアなら調剤併設のドラッグストア

薬剤師のキャリアを充実させる選択肢の一つは、調剤併設のドラッグストアで働くことです。

こうしたドラッグストアでは、薬剤師として幅広い業務に携わることが可能で、スキルを磨くことができます。

また、調剤薬局よりも対面接客の機会が増えるため、コミュニケーション能力もアップするでしょう。

さらに、大手チェーン店では研修制度が充実しており、専門知識を深めることも可能です。

加えて、業績が良好な企業では昇給や賞与も期待できるため、年収アップへの道も開けます。

編集部
編集部

ドラッグストア各社の年収は以下の記事で詳しく解説しています。各社の特徴もわかるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ワークライフバランスを整えるなら企業内診療所薬剤師

ワークライフバランスを重視する薬剤師におすすめなのが、企業内診療所で働くことです。

企業内診療所は、社員の健康管理を行うための施設であり、多くの場合、定時制を導入しています。

そのため、勤務時間が安定し、残業が少なく、プライベートを大切にできます。しかし、求人数が少ないため、企業内診療所の薬剤師として働くチャンスは貴重です。

キャリアと年収とプライベートの両立ならCRA・CRC

キャリアアップ、年収アップ、プライベートの充実を両立したい薬剤師には、CRA(臨床開発モニター)やCRC(臨床試験コーディネーター)といった職種がおすすめです。

これらは、薬事法規や治験を行う際のスキルが求められるため、薬剤師の知識を活かせる分野であり、年収も非常に高いとされています。

また、勤務時間が比較的固定されていることが多く、プライベートを大切にできる点も魅力的です。

まとめ|大卒薬剤師の年収と初任給相場

大卒薬剤師の年収や初任給相場は、キャリアや働く場所によって大きく変わります。調剤併設のドラッグストアでキャリアを積むもよし、ワークライフバランスを重視して企業内診療所で働くもよし、またCRA・CRCといった職種でキャリアと年収とプライベートを両立させることも可能です。

自分に合った働き方を見つけて、ぜひ転職サイトや転職エージェントに登録し相談してみてください。そこから薬剤師として最適なキャリア選択への一歩を踏み出しましょう。

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