日本調剤はやばい?8つの悪い評判を経験者インタビュー!他社との比較も

「日本調剤ってやばいのかな……」
「転職候補にあがってるけど、本当に日本調剤で働いて大丈夫?」

そんな不安を抱えて口コミを調べている薬剤師の方へ、本記事では日本調剤の“やばい”という噂の真相を、実際に勤務経験のある薬剤師へのインタビュー他社比較を交えて、わかりやすく解説していきます。

「ノルマが厳しい」「残業が多い」などの悪い評判も見られますが、それらがどこまで事実なのか、経験者でなければわからない実態も多く存在します。

この記事では、

  • 日本調剤が「やばい」と言われる理由
  • 他の大手調剤薬局と比べた働きやすさ
  • 向いている人・向かない人の特徴
  • 経験者が語る“リアルな職場の空気感”

まで網羅的に解説。転職を検討中の薬剤師が「日本調剤に転職すべきか」を判断できる情報を提供します。

「できるだけ後悔のない選択をしたい」「信頼できる内部の声が知りたい」という方は、ぜひ最後までお読みください。


日本調剤は調剤薬局2番手の大手

日本調剤は全国に700店舗以上を展開し、業界2位の規模を誇る調剤薬局チェーンです。業界最大手のアイン薬局に次ぐ規模であり、知名度や取引病院の数も非常に多いのが特徴です。

上場企業であるため経営基盤が安定しており、2024年3月期の売上高は3,352億円と堅調です(日本調剤株式会社・IR資料より)。大手病院の門前に多く出店しており、全国どこでも同等の運営体制で勤務できる点も強みです。

一方で、規模の大きさゆえの「組織的な課題」や「現場と本部の温度差」も一部で指摘されています。そのため、企業の表面的な安定性だけでなく、現場の実態も知った上で判断することが重要です。


日本調剤はやばい?平均勤続年数は7.8年

結論から言うと、日本調剤は「やばい」と一概には言えません。平均勤続年数は約7年と、調剤薬局業界では比較的長めの水準にあります(就職四季報2024より)。

その背景には、新卒からキャリア形成を目的に入社し、教育制度や経験値の豊富さに魅力を感じて一定期間は定着するというパターンが見られます。ただし、長期的な定着率となると話は別です。

特に若手層では、「かかりつけ件数」や「マイナ目標」などのノルマへのストレスから、3〜5年での離職率が高いとの声もあります。平均値だけで安心せず、中身を分解して考えることが大切です。


日本調剤はやばいと言われる8つの理由

昇給率が低い・年功序列

日本調剤では昇給に対する即効性は期待しにくく、年功序列が色濃く残っています。特に若手のうちは評価が給与に反映されにくいという声が多く見られます。

評価制度は一応整備されていますが、「結果より年数重視」という体質は変わっていないようです。例えば、OTC販売成績が良くても、年次が低ければ大幅な昇給は難しいとのこと。

そのため、早期に収入アップを狙いたい方にはやや不向きな環境かもしれません。

日本調剤の薬剤師の年収を詳細に解説した記事はこちら↓

日本調剤の薬剤師の年収とその他の条件を他社と徹底比較 日本調剤の薬剤師年収・福利厚生・キャリア制度を他社と徹底比較

人手不足(時短・パートが多く正社員負担も大きい)

現場の声で多いのが「人が足りない」という訴えです。特に、時短勤務者やパートの割合が高い店舗では、フルタイムの正社員に業務が集中する傾向があります。

さらに本部は人件費削減の意識が強く、なかなか追加採用に踏み切らないとの内部証言もあります。その結果、応援要員の派遣や異動が頻繁に行われ、スタッフの疲弊を招いているのです。


休日出勤も多い(土日の希望休も出しにくい)

完全週休2日と求人票には書かれていても、現場では「土日どちらかは出勤」が実質的なルールになっている店舗も多くあります。特に門前薬局は病院の診療日にあわせてシフトが組まれるため、休みの融通が利きにくいのです。

ある現役薬剤師は「月に2回の土曜休みが精一杯」と話していました。希望休が取りにくい職場環境に不満を感じている方も少なくありません。


ノルマが厳しい(かかりつけ件数など)

日本調剤では、OTC売上やお薬手帳アプリの登録率、かかりつけ件数など、数値での目標管理が徹底されています。達成が難しい目標でも、本部からは一律に課せられ、達成しないと評価が下がる仕組みです。

また、数字の出やすい立地の店舗に配属されるかどうかで難易度が大きく異なるため、「配属ガチャ」という言葉も出ています。公平な評価とは言い難い実態があります。


残業が多くなる環境

業務量が多く、定時で帰れる日は限られています。中には「毎月70時間以上残業していた」という声もあります。また、45時間を超えると翌月へ繰り越すよう指示される、いわゆるサービス残業の温床となっているケースもあるようです。

残業代は申請すれば出る仕組みですが、店舗ごとの運用に差があり、実態がグレーになりがちです。


本部の現場に対する理解がない

現場薬剤師の間では「本部は現場の声を聞いていない」との不満が根強いです。たとえば、人手不足が続いているにも関わらず、会議や研修は頻繁に設定され、店舗業務の妨げになることがあります。

また、ノルマ達成が第一であり、達成困難な状況であっても代替案や支援は乏しいとの声が多く聞かれます。


患者を軽んじた指示

結論から言えば、一部の現場では「患者本位ではない施策」が指示されているという声があります。これは現場薬剤師の大きな不満要因の一つです。

たとえば、マイナ受付の促進やお薬手帳アプリの登録、かかりつけ薬剤師の同意取得などは、ノルマ達成のために必要数を求められ、患者の同意やニーズが後回しになる場面もあります。

「患者が嫌がっても、アプリ登録をお願いしないと評価が下がる」と話す現場の声もあり、実際に患者との関係悪化を懸念する薬剤師もいます。

結果として、数値達成が目的化し、本来あるべき“患者中心の薬局”から離れてしまっている現状に疑問を持つ人も少なくありません。


退職者が多く異動と応援と疲弊の負のループ

日本調剤では、退職者が出るたびに人員補充が追いつかず、他店舗からの応援・異動で穴を埋めるケースが常態化しています。これが現場の疲弊を加速させています。

応援や異動を繰り返すうちに、店舗ごとの業務差や人間関係への適応が求められ、精神的な負担が大きくなります。特に若手社員は「どこに飛ばされるか分からない不安」を感じやすいです。

中には、「月に3回異動を繰り返した」と話す経験者もおり、生活リズムや仕事へのモチベーションを保つのが難しい環境だという実態もあります。

このように、人材の定着率が低いことでさらに業務負荷が増す「負のループ」が一部店舗では発生しているのです。

日本調剤の経験者にインタビュー|やばい口コミ深堀り

日本調剤の口コミをネットで調べると「ノルマが厳しい」「残業が多い」「人手不足」など、気になる声がいくつも見つかります。
ただ、実際に働いた人の体験談を聞かないと、その真偽は判断がつきません。今回は、現役で日本調剤に勤務経験のある薬剤師2名に、噂されている“やばい評判”について本音で答えてもらいました。


ノルマで評価が決まるって本当?

結論から言えば「本当」です。ただし、「全てがノルマで評価される」というわけではありません。

実際に勤務していたAさんによれば、「かかりつけ件数」や「マイナ保険証の利用率」、「手帳アプリの登録」などが評価指標として使われていたとのこと。ただ、店舗によっては数字より“態度”を評価してくれる上司もいたそうです。

とはいえ、「目標未達だと何度も本部から電話がかかってくる」という声もあり、数字プレッシャーは確かに存在しているようです。


土日休めないって本当?

「希望すれば休めるけど、毎月は厳しい」というのが実態のようです。

インタビューしたBさんは、「門前の店舗では土曜日営業が基本なので、毎週土日休むのは現実的ではなかった」と語ってくれました。ただ、家庭事情などを伝えれば、シフト上ある程度配慮してもらえることもあるようです。

一方で、繁忙期や人手不足の時期は「今月は土曜全部出て」と言われることもあり、安定した週休2日を希望する人には向かない環境かもしれません。


配属ガチャがあるって本当?

これは「事実」と言っていいでしょう。どの店舗に配属されるかで働き方が大きく変わるという点は、ほぼ全員が認めるところです。

たとえば、在宅を多く抱えている店舗では外回りが多くなり、服薬指導のやり方も全く異なります。Bさんも「のんびりした店舗を希望していたけど、急性期病院の門前に配属された」と話していました。

「ガチャ」と言われる背景には、事前希望があっても反映されにくい配属体制があるようです。


悪い口コミ「人手不足で常に応援要員」って本当?

これは「ほぼ本当」です。特に地方店舗や郊外の門前では、人手不足が常態化しているとの証言が多く集まりました。

Aさんは「入社して3年で10店舗以上応援に行った」とのこと。シフトが埋まらないと近隣店舗に声がかかるのは日常茶飯事で、生活のリズムが崩れることもあったそうです。

応援が頻繁になると、業務の引き継ぎが不十分になり、患者対応の質にも影響が出る懸念があります。


悪い口コミ「サービス残業が多い」って本当?

「残業は多いが、店舗によって対応に差がある」というのがリアルな声です。

Bさんによると、「忙しい日でもタイムカードは定時で切るよう指示されることがあった」と話していました。もちろん、全店舗がそうではありませんが、店舗責任者の方針や上司の意識によっては“見えない残業”が発生している可能性があります。

特に、新人や若手は「帰りにくい雰囲気」を感じることもあるようです。


悪い口コミ「本部が現場の実情を無視している」って本当?

「無視しているというより、把握していないと思う」というのがAさんの言葉です。

ノルマや研修日程など、現場の忙しさにかかわらず一律で指示が下りてくるため、「今それどころじゃないのに…」というタイミングで会議やeラーニングが設定されることもあるそうです。

また、現場の声が本部に届いても「検討します」と言われるだけで改善には結びつかないとの声も複数聞かれました。


日本調剤が評価されている3つの部分

病院派遣(希望制)があり同給与で病院で働ける

日本調剤には、薬局勤務のまま病院業務も経験できる「病院派遣制度」があります。これは自ら希望した場合に限られ、強制ではない点も評価されています。

しかも、給与体系は薬局勤務時と変わらないため、収入を下げずに病院業務に挑戦できることは大きな魅力です。将来的に病院薬剤師としての道も視野に入れたい人には、非常に有効なキャリアステップになります。

病院業務の経験を積んだ後に薬局へ戻ることも可能で、長期的にスキルの幅を広げたい人にとっては有益な制度です。


教育・研修は充実している

教育体制が整っている点は、日本調剤の明確な強みのひとつです。新卒や若手向けの研修プログラムはもちろん、OJTやeラーニング、フォローアップ研修、外部講師によるセミナーなど、段階的に成長できる仕組みがあります。

ある薬剤師は、「1年目の研修が他社より丁寧だった」と話しており、教育への投資が人材育成の土台になっていることがわかります。

成長意欲の高い人ほど、その恩恵を感じられる環境といえるでしょう。


自然とスキルは身につく環境

日本調剤は基幹病院の門前に多く出店しているため、症例の幅が広く、難易度の高い処方箋にも日常的に触れられます。そのため、薬剤師としてのスキルが自然と磨かれていきます。

また、在宅業務やオンライン服薬指導など、新たな医療モデルにも積極的に取り組んでいるため、総合的な対応力が身につく点も強みです。

「何年も在籍しなくても成長できる環境」と感じている人も多く、早期に力をつけたい方には最適な職場です。


日本調剤はやばいのか他社比較!

大手調剤薬局の中で、日本調剤が「やばい」と言われる理由をより客観的に把握するには、他社との比較が欠かせません。ここでは特に評価が分かれやすい「年収・残業・休日」「労働環境」「研修・福利厚生」の3点から、日本調剤と他社を比較していきます。

実際に働く上でのリアルな違いを把握し、自分に合った職場を選ぶための参考にしてください。


年収・残業・休日編

日本調剤の初年度年収は450万円前後で、アイン薬局・クオールなど他の大手と大きな差はありません。ただし昇給率は緩やかで、年収600万円を超えるまでには10年以上かかるケースもあります。

一方、残業時間については月30~70時間と店舗差が大きく、他社よりも多めとされています(口コミや転職サイトの統計より)。休日についても、土日休みの取りづらさや、有給の消化率の低さが一部で問題視されています。

ワークライフバランスを重視したい方は、事前に配属先店舗の状況まで確認しておくことが重要です。


労働環境編

ノルマに関しては、日本調剤は他社と比べても種類・量ともに厳しいとの評判が多く見られます。たとえば、かかりつけ薬剤師の件数やマイナ保険証の利用率、アプリ登録数まで日々の目標管理が細かく課されます。

アイン薬局やクオールも数字の管理はありますが、日本調剤は「本部主導型」で現場への圧力が強い傾向です。また、人員補填のスピードが遅く、応援や異動でカバーすることが常態化している点も他社より負担が大きい要素です。

環境変化に強い人、自分の裁量で目標をコントロールしたい人には、日本調剤は不向きかもしれません。


研修・福利厚生編

研修制度においては、日本調剤は業界の中でもトップクラスです。新卒から段階的に学べる教育体制に加え、eラーニングや現場OJTも充実しており、薬剤師としてのスキルを体系的に積み上げることができます。

福利厚生も、借上社宅制度や財形貯蓄制度、従業員持株会などが整っており、上場企業ならではの安心感があります。ただし、制度があっても「現場で使いやすいかどうか」は店舗や上司の方針によって変わるため、利用のしやすさは事前確認が必要です。


アイン薬局はやばい?薬剤師年収と評判を詳しく解説した記事はこちら↓

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日本調剤に向いている人の特徴

日本調剤は誰にでも合う職場ではありませんが、ある一定のタイプには非常に適しています。ここでは、実際に向いている人の特徴を紹介します。


数字を目標にできる人

日々の業務の中で「数値目標を設定し、それに向けて行動すること」にやりがいを感じる人には、日本調剤は非常にフィットします。かかりつけ件数、マイナ登録率、服薬フォロー回数など、明確な目標が与えられるため、数字管理が得意な方にとっては成果を出しやすい環境です。

「数字が好き」「目標を追うのが楽しい」と感じる方であれば、ノルマもプレッシャーではなく、自己成長の指標として捉えられるでしょう。


病院薬剤師を経験したい人

日本調剤の大きな特徴の一つに、同社内で病院薬剤師として勤務できる「病院派遣制度」があります。年収を維持したまま、数年間病院勤務を経験し、その後また薬局へ戻るというキャリア設計が可能です。

この制度を活用すれば、総合病院の処方や医師との連携、病棟業務など、通常の薬局勤務では得られない経験を積むことができます。薬剤師としての視野を広げたい方や、将来的に病院薬剤師の道も検討している方には最適です。


まとめ|日本調剤はやばい?

日本調剤には、確かに「やばい」と感じられる要素が複数存在します。たとえば、過度なノルマ、過酷な労働環境、人員不足による応援体制の常態化などは、現場薬剤師の大きな負担になっています。

しかし一方で、教育制度の充実、病院派遣制度の存在、症例の幅広さなど、大手企業ならではの成長機会も多く用意されています。特に、短期間でスキルアップを目指したい人にとっては、有意義な職場となり得ます。

結局のところ、「やばい」と感じるかどうかは、自分の価値観と職場の特徴が一致するかに尽きます。安定より成長を取りたい、数字を追うのが好き、病院経験も積みたい──そんな方にとっては、日本調剤は魅力的な選択肢になるでしょう。