日本調剤の薬剤師年収は、決して高いとは言えません。
そのため、転職先には適してないと考える薬剤師もいるでしょう。
しかし、年収以外の条件も加味することで長期的な視点で有利な職場を選択できる場合もあります。
実は日本調剤は、研修が充実していたり、薬剤師としての経験を確実に積んでいける制度が整っていることで有名です。
この先薬剤師として長く働き続けたい人にとって、年収と年収以外の条件のバランスは非常に重要になります。
そこで本記事では、日本調剤の薬剤師として働いた場合の年収・福利厚生・キャリア制度を他社と比較しながら徹底解説していきます。
この記事を読むことで、あなたにとって日本調剤への転職が相応しいかどうかを判断できるようになりますので、是非ご覧ください。
日本調剤の薬剤師の年収は約310〜900万円
日本調剤で働く薬剤師の年収は、約310〜900万円です。
(オープンワークで、実際に日本調剤で薬剤師として働いたことのある103人の回答)
基本給は少ないが、賞与でカバーしているという声が多数見受けられました。
しかし、全国や地域限定等、複数ある職種のコースによって年収に大きく差が出ます。
では、もう少し年収について詳しく解説していきましょう。
- 日本調剤の薬剤師の平均年収
- 日本調剤の新卒薬剤師の年収
- 日本調剤の薬剤師の年代別の年収推移
- 他業種と総合メディカルの年収比較
日本調剤の薬剤師の平均年収
オープンワークで、実際に日本調剤で薬剤師として働いたことのある103人の回答によると、平均年収は516万円です。
令和5年賃金構造基本統計調査によると、全国で働く薬剤師の平均年収は約547万円であるため、日本調剤の平均年収は、全国で働く薬剤師の平均年収を下回っていることがわかります。
しかし、実際の年収は、経験等により大きく上振れや下振れする可能性があります。
日本調剤の新卒薬剤師の年収
日本調剤の新卒薬剤師の年収は、約481万円です。
これは、日本調剤の新卒薬剤師初任給の平均値に、全国の薬剤師の平均賞与67万円を足した額になります。
(参考:令和5年賃金構造基本統計調査)
新卒の初任給は280,000〜410,000円となっていて、コースによって大きく変動します。
コース別の条件等は、以下の通りです。
基本給 | 245,000円 |
薬剤師手当 | 35,000円 |
地域手当 | 0〜60,000円(配属店舗ごとに設定) |
全国コース手当 | 40,000円 |
奨学金コース手当 | 最大70,000円※ |
※奨学金コースについて
- 条件:自身の名義で借入をしている(例:親名義の教育ローンは不可)
- 学業のために借り入れをしている
- 返済義務がある(貸与型である)
- 借り入れ先が奨学金支援機構などの公的機関である(個人間の借入ではない)
- 入社時の奨学金借入金総額を36分割した金額を月額手当として支給(最大:月7万円、3年間で252万円)
基本給は低めですが、手当が手厚くなっています。
薬学部で高額な学費がかかるため、教育ローンを組んでいる方も少なくはないはずです。
そのような人にとっては、他社ではほとんどない奨学金返済補助手当は、非常に大きな魅力となります。
日本調剤の薬剤師の年代別の年収推移
年代別に年収推移を見てみると、30代までは上がりますが、その後は上がったり下がったりを繰り返す傾向にあります。
実際の日本調剤薬剤師の年代別年収推移は、以下の通りです。
年代 | 年収 |
---|---|
20〜24歳 | 475万円 |
25〜29歳 | 522万円 |
30〜34歳 | 555万円 |
35〜39歳 | 635万円 |
40〜44歳 | 626万円 |
45〜49歳 | 668万円 |
50〜54歳 | 660万円 |
55〜59歳 | 745万円 |
※オープンワークより、日本調剤で薬剤師として働いたことのある新卒3年未満の方26名の回答の平均年収475万円よりスタートと仮定。
令和4年賃金構造基本統計調査から、年収の増加率を出しております。
他社薬局と日本調剤の年収比較
他社薬局と日本調剤の平均年収を比較した場合、比較的高い方だということがわかります。
以下は、それぞれの平均年収を低い順に上から並べたものです。
薬局名 | 平均年収 |
---|---|
アイン薬局 | 452万円 |
クオール薬局 | 490万円 |
総合メディカル | 505万円 |
日本調剤 | 516万円 |
スギ薬局 | 561万円 |
それぞれの薬局において、転勤の有無など条件によって年収は大きく変動があります。
他業種と日本調剤の年収比較
ドラッグストア薬剤師等の他業種と年収を比較した場合、日本調剤で働く薬剤師の年収は比較的高いということが言えます。
業種別の年収は、以下の通りです。
業種 | 年収 |
---|---|
ドラッグストア | 400〜700万円 |
病院 | 300〜550万円 |
調剤薬局 | 400〜650万円 |
製薬会社 | 450〜800万円 |
数字だけ見ると、病院薬剤師が一番低いですが、夜勤があることにより夜勤手当があります。
製薬会社は、会社規模や業務内容によって大きく変化します。
調剤以外の業務も多いドラッグストア薬剤師は、年収が比較的高くなるケースが多いです。
日本調剤の年収以外の条件
日本調剤の年収以外の条件として、研修制度が充実しているのが特徴で
研修制度が整っているため、意欲的に取り組めば薬剤師として確実にスキルアップしていくことができます。
実際に働いた時のイメージがしやすいように、福利厚生や研修制度など、もう少し深掘りしていきましょう。
- 仕事内容
- 福利厚生
- 転勤
- 休暇
- 子育て支援制度
- 研修制度
- キャリアパス
仕事内容
日本調剤の仕事内容は、大きく分けて3つです。
- 薬剤師としての現場の仕事
- 薬局運営のマネジメントや会社経営企画
- その他採用などの多様な仕事
それぞれの分野で、更に細分化されていて多種多様の職種があります。
ただし、まずは現場で薬剤師としてのスキルアップを目指し、薬剤師として現場以外の仕事に挑戦したい場合は、積極的に声をあげる必要があるようです。
薬剤師の専門性を磨く
職種・制度 | 仕事内容 |
---|---|
管理薬剤師 | 店舗の責任者としてシフト管理や医療機関との連携等を行う。 |
在宅医療部 | 在宅専任の部署。医療チームと連携し小児をはじめ幅広く対応。 |
認定取得強化チーム | がん・緩和等の認定取得を目指すチーム。費用面等サポートあり。 |
認定・専門薬剤師 | 高度薬学管理等、専門性が求められる現場で活躍する薬剤師。 |
社外ジョブチャレンジ | 日本調剤の社員のまま平均1〜2年病院勤務を経験できる制度。 |
マネジメントや経営企画
職種 | 仕事内容 |
---|---|
エリアマネージャー | 担当する課をマネジメントし、地域や会社本部と薬局を繋ぐ。 |
薬剤部長・支店長 | 各部・各支店の代表者。経営層や外部と連携し、薬局全体を率いる。 |
薬剤本部 | 適正な薬局運営を担う。健康サポート薬局の推進等も進める。 |
経営企画部 | 緻密な業界分析を元に経営に関わる資料作成や投資家面談を担う。 |
店舗開発・営業担当 | 企画から出店後のフォローまで薬局をつくる全ての過程に携わる。 |
その他多様な仕事
職種 | 仕事内容 |
---|---|
事業開発部 | 新規事業をつくりあげ、世の中に新しい価値を提供する。 |
教育情報部 | 研修の企画運営や学習教材作成、学生実習等、教育全般を担う。 |
薬剤企画部 | 調剤薬局事業全体に関わる施策に携わり、新しい取り組みを推進する。 |
採用担当 | 選考会やイベントの企画運営を行い、採用から入社をフォロー。 |
医薬品・OTCバイヤー | 医療用医薬品の購入等を担い、卸売業者など社外と多く関わる。 |
FINDAT事業部 | 医薬品情報提供により医療機関等の情報標準化、業務効率化等を支える。 |
医療連携推進部 | 薬局業務を通じ、病院や地域が抱える課題解決を支援する。 |
定期的にキャリア希望調査など、キャリア形成のための制度も設けられています。
そのため、自分のキャリアが見つかっていなくても、働きながら目指したいキャリアを見つけ、実現していくことが可能です。
福利厚生
日本調剤は、様々な面で福利厚生が充実しています。
具体的には、以下のような制度があります。
制度 | 内容 |
---|---|
薬品使用料支給制度 | 日本調剤の薬局で調剤した薬剤は、全額会社負担。 被扶養者の家族も対象。 |
OTC社員割引制度 | OTC医薬品を割安な社員価格で購入可能。 オンラインストアでの特別割引キャンペーンなどもあり。 |
福利厚生クラブ (リロクラブ) | 社員全員が利用できる福利厚生サービス。 映画などのチケット割引、旅行補助など様々なサービスを利用できる。 |
実際にオープンワークでは、「映画が500円で見れる」という声や「グループ薬局に処方箋を出せば無料で助かる制度」という声が上がっていました。
転勤
転勤の有無や勤務地の範囲は、4つのコースから選択可能です。
コース | 勤務地や特徴 | 借上社宅利用 |
---|---|---|
自宅コース | ・自宅から通える範囲での勤務(90分以内) ・自己賃貸の場合は住宅手当支給 | |
※ブロックコース | ・入社時に選択したブロック内での勤務 ・希望したブロックの変更不可 ・自宅コースへの変更は原則2年間不可 (ただし、結婚や出産などを理由としたコース変更は可) | |
全国コース | ・全国勤務手当:月4万円 ・帰省のための交通費は1回10万円を上限に会社負担 (年2回まで独身者対象) ・初任地エリア指定可能(東日本・西日本・全域) ・自宅コースまたはブロックコースへの変更は原則3年間不可 (ただし、結婚や出産などを理由としたコース変更は可) | |
奨学金コース | ・全国各地での勤務借入金額に応じて支給 (3年間で最大252万円) ・帰省のための交通費は1回10万円を上限に会社負担 (年2回まで独身者対象) ・コースの変更は原則3年間不可 (3年経過後にその他の3コースから選択) |
※ブロック区分は以下の通りです。
北海道ブロック、東北ブロック、関東甲信越ブロック、東海ブロック、関西・北陸ブロック、中四国ブロック、九州ブロックの全7ブロック
借上社宅について
家賃補助 | 自己負担2割、会社負担8割 |
その他補助 | 引越し代全額会社負担敷金礼金など入居にかかる初期費用全額会社負担 |
転居を伴う異動の場合も、引越し代全額会社負担や、赴任先への交通費は家族分まで全額支給などサポートが非常に手厚いです。
休暇
日本調剤では、休暇が取りにくいという意見も多いですが、産休育休の取得率は100%となっています。
その他に、子どもの看護休暇として1人当たり5日間取得できます。
普段の休暇は、店舗状況によっては取りづらいようですが、ライフスタイルに合わせた休暇は会社としてしっかりと制定されています。
子育て支援制度
仕事と家庭の両立支援で、様々な取り組みが行われています。
育児短時間勤務制度 | 子どもが小学校に就学するまで1日の勤務時間を最大2時間短縮 |
復職前のサポート | 産休育休中に、フォロー資料を提供。 (復帰後にブランクを感じにくくするために会社としてフォロー) |
その他にも、ベビーシッターサービス、月極育児補助金、認可外保育園の優先入園枠確保等の支援があります。
研修制度
他業種からの転職でも安心できるように、入社後は1年かけて薬剤師としての研修を行います。
その後も日本調剤では、様々な研修制度が設けられています。
全薬剤師向けの研修制度
現場で働きながらも、わからないことを聞ける環境が整っていたり、自ら学ぶ環境が研修制度によって整っています。
研修名 | 内容 |
---|---|
15ステップアップ研修 (5年間のeラーニング研修) | 薬学知識・店舗管理知識などが全15ランクに集積されています。 テストに合格するとステップアップで、年3回のチャンスがあります。 |
オーベン・ネーベン制 | 先輩指導役(オーベン)が後輩(ネーベン)に1年間のマンツーマン指導につきます。 |
教育情報部ポータルサイト | 社内ネットワーク専用ホームページを活用した教育関連情報サイトです。スキルアップや日々の業務に役立つ情報を発信。 |
研修認定薬剤師取得支援 | 研修認定薬剤師取得に関する費用は全て会社で補助。 |
CS(患者さま満足)向上研修 | 患者さま満足向上を実現し、信頼され選ばれる薬剤師を目指す接遇研修。 |
メーカー勉強会 症例解析 服薬指導勉強会 | 医薬品に関する知識の習得、服薬指導のレベルアップを目的とした、製薬メーカーなどの外部による勉強会。 |
さらなるスキルアップが叶う研修制度
日本調剤では、特にがん治療における専門性を高めることを重視しています。
外来がん治療認定専門薬剤師数は、業界トップの実績です。
それぞれの専門薬剤師の取得強化チームがあり、取得に向けた研修から費用支援まで全面的なバックアップがあります。
さらなる知識・スキル向上のために病院実務研修もあります。
全国各地で、大学病院を中心とした病院実務研修を導入しています。
期間は1〜6ヶ月など病院や研修内容によって様々です。
キャリアパス
日本調剤では、薬剤師として多彩なキャリアが用意されています。
まずは現場で薬剤師として経験を積み、その後店舗責任者、エリアマネージャーと上を目指していきます。
しかし、現場で経験を積んだのちに、本部勤務として教育や経営企画などの仕事を目指すこともできます。
目指したいキャリアを明確にして、自ら挑戦していくことが大切です。
明確にやりたいことがある場合は、積極的に声をあげていきましょう。
実際にオープンワークでは、日本調剤に薬剤師として中途入社した人の声で「本社で勤務するチャンスは少ないが、社内公募に応募して選考に通れば新しい経験を積むことができる」というものがありました。
他社薬局と日本調剤の年収以外の比較
日本調剤の年収以外の条件は、他薬局と比較しても大きく差はありません。
しかし日本調剤では、社外ジョブチャレンジ制度を活用することで、日本調剤の待遇で病院薬剤師として働くことができるというキャリア制度が整っているのが大きな特徴です。
それぞれの項目ごとに各薬局比較してみましょう。
- 転勤・休暇
- 子育て支援制度
- 研修制度・キャリアパス
転勤・休暇
転勤の有無は、どの薬局でも自ら選択することが可能です。
自宅から通える範囲や、エリア指定などそれぞれ選択することができます。
日本調剤も、他薬局とほとんど差はありませんが、家賃補助だけで考えるとクオール薬局は自己負担1割で補助がかなり手厚くなっています。
全国転勤有りの場合の、条件の比較は以下の通りです。
それぞれの補助には、条件や上限がある場合があります。
転勤エリアは、各薬局によって大きく異なりますが、地域限定でも借上社宅制度は各薬局利用できるのが特徴です。
そして、全国ではなく地域を絞った転勤を選択することも可能です。
しかし、日本調剤は地域限定に絞った転勤を選択した場合、全国を7ブロックに区切ったものとなり、他薬局よりも広いエリア内での転勤となってしまいます。
全国転勤以外の条件は以下の通りです。
薬局名 | 転勤あり(地域限定) | 転勤なし |
---|---|---|
アイン薬局 | ・広域エリア (全国6エリアから選択) ・狭域エリア (全国23エリアから選択) | 自宅通勤社員 (自宅から90分圏内の勤務) ※住宅補助手当あり |
スギ薬局 | リージョナル社員 (全国5エリアから選択) | エリア社員 (拠点から片道90分または50km圏内) |
日本調剤 | ブロックコース (全国7ブロックから選択) | 自宅コース (自宅から90分圏内の勤務) ※住宅補助手当あり |
クオール薬局 | 広域コース (全国10エリアから選択) | 地域限定コース (自宅から90分圏内の勤務) |
総合メディカル | ・薬剤師職Ⅰ (東日本・西日本(九州除く)・九州より選択) ・薬剤師職Ⅱ (都道府県単位で希望エリアを選択) | 薬剤師職Ⅲ (自宅から通勤できる範囲内で勤務) ※住宅補助手当あり |
自宅から通える範囲での場合も、住宅補助手当がある薬局もありますが、条件等があります。
休暇については、どの薬局も休みの取得しやすさは店舗によって異なるという声が多かったです。
日本調剤は、全体的に休暇が取りづらいという声が多く見受けられました。
休暇についての比較は、以下の通りとなっています。
子育て支援制度
子育て支援制度に関しては、各薬局制度が整っているため、育休や産休はほとんどの社員が取得しています。
日本調剤は、月極育児補助金や保育園の優先入園枠確保等の支援があったりと、子育て中の社員の負担軽減やスムーズな職場復帰のための支援があり、仕事と子育てを両立しやすい環境づくりに積極的に取り組んでいる印象です。
各薬局の比較は、以下の通りです。
薬局名 | 育休の特徴 | 時短勤務の特徴 | その他子育て支援制度の特徴 |
---|---|---|---|
アイン薬局 | 最長2歳まで | 小学校就学時まで | 男性社員も配偶者の出産時に、出産休暇を取得可能 |
スギ薬局 | 法令通り (1歳になるまで) | 小学校6年生まで | 2021年度の育休取得実績は、女性96.1%、男性43.6% |
日本調剤 | 法令通り (1歳になるまで) | 小学校就学時まで | ベビーシッターサービス、月極育児補助金、認可外保育園の優先入園枠確保等の支援あり |
クオール薬局 | 最長3歳まで | 小学校1年生終了まで | 2022年度の育休取得実績は女性100%、男性35% |
総合メディカル | 最長で3歳に達した月の末日まで | 小学校1年生終了まで | ・妊娠に必要な通院のために、特別有給休暇が取得可能 ・配偶者が出産したとき、1子につき連続3日間の特別有給休暇が取得可能 |
時短勤務は、法令で子どもが3歳になるまでと定められていますが、各薬局女性が働きやすい職場を目指して時短勤務を長く制定しています。
研修制度・キャリアパス
研修制度やキャリアパスは薬局によって異なりますが、基本的にはまずは現場で薬剤師としての経験を積みます。
日本調剤は、マンツーマンで指導がつくだけでなく、社外ジョブチャレンジ制度というものがあり、薬剤師としてのスキルアップがしっかりとできるだけでなくキャリアの幅が他薬局よりも広いのが特徴です。
各薬局の比較は、以下の通りです。
薬局名 | 研修制度の特徴 | キャリアパスの特徴 |
---|---|---|
アイン薬局 | ・年に数回など定期的に研修が設けられている ・管理者になってからも、しっかりと研修が設けられている | 本部キャリアは難しく、基本的に現場での仕事となる |
スギ薬局 | 医療に特化した、専門分野の資格取得のための研修が充実している | ・4年目以降は、自身の興味がある分野の研修を受ける ・薬剤師が社長の会社であり、本部キャリアの選択肢もある |
日本調剤 | オーベン・ネーベン制:先輩指導役(オーベン)が後輩(ネーベン)に1年間のマンツーマン指導につく | ・社外ジョブチャレンジ制度を活用することで、日本調剤の待遇で病院薬剤師として働くことができる ・社内公募により本社で勤務するチャンスも与えられている |
クオール薬局 | 病院と連携し、病棟業務や調剤業務以外にも、カンファレンスに参加したり、実習や見学を通して様々なことを学ぶことができる | 薬局のマネジメント、薬剤師の専門性を磨くエキスパート、本社部門の3つのフィールドから選択できる |
総合メディカル | 薬剤師としての知識・スキルだけでなく、経営・ビジネスに関わるものなど、様々な研修プログラムが用意されていて、自ら選択してステップアップすることができる | まずは薬剤師として経験を積み、その後マネジメント、専門薬剤師、本部系、コンサルタントの4つにフィールドにそれぞれ進む |
各薬局ごとに、薬剤師として経験を積んだのちに目指すステップが大きく変わってきます。
現場薬剤師として様々な経験を積みたい、本部キャリアの道に進みたい等、長期的な視点でキャリアを考えることにより、適切な職場を選択をすることができるでしょう。
日本調剤に薬剤師が就職するメリット
日本調剤に薬剤師として就職する一番のメリットは、知識や経験を積むことができるということです。
実際に日本調剤で薬剤師として働いている人からは、研修やスキルアップについて評価している声が多いです。
ここでは、日本調剤に就職するメリットを3つ紹介していきます。
- 自然とスキルが身につく環境
- 薬局の待遇で病院薬剤師としての経験も積める
- 残業代は1分単位で支給される
自然とスキルが身につく環境
日本調剤では、仕事をしているだけで自然とスキルが身につく環境が整っています。
その理由としては、国として力を入れているオンライン服役指導、テレフォンフォロー、かかりつけ薬剤師などに積極的に取り組んでいるからと言えるでしょう。
ただ仕事をこなすだけでなく、仕事をしながらスキルが身につくのは個々のレベルが求められる薬剤師として、大きなメリットになります。
薬局の待遇で病院薬剤師としての経験も積める
日本調剤では、社外ジョブチャレンジ制度を活用することで、日本調剤の待遇で病院薬剤師として働くことができます。
日本調剤に在籍しながら病院薬剤師として働けるということは経験を積みたい人にとっては大きなメリットです。
病院薬剤師は、年収が低いため年収の高い調剤や、ドラッグストアを選択するという方も多いのではないでしょうか。
日本調剤では、転職することなく、病院薬剤師という働く場の選択肢がひとつ広がります。
給与や福利厚生は日本調剤のまま、病院薬剤師として働けるというのは経験を積む上ではとても貴重な経験となるでしょう。
残業代は1分単位で支給される
日本調剤では、1分単位で残業代もしっかりと支給されます。
着替えだけでなく、会議などで早朝出金する場合もきちんと支給されます。
当たり前のようですが、1分単位で支給されていない企業が多いのが実情です。
残業代がしっかりと支給されることにより、勤務時間外の仕事のモチベーション維持にも繋がります。
日本調剤に薬剤師が就職するデメリット
日本調剤のデメリットは大きくわけて3つです。
- 育休・時短に理解はあるが人員のフォローはなく気をつかう
- ノルマがきつい
- 休暇は取りづらい
会社としては制度や休暇がしっかりと制定されていますが、実際の現場では制度や休暇を利用しづらくなってしまっています。
デメリットも理解した上で、実際に働けるかどうかを自分のライフスタイルと照らし合わせてみましょう。
育休・時短に理解はあるが人員のフォローはなく気をつかう
会社としては子育て支援に力を入れていますが、実際の現場では気をつかう環境になってしまっているのが実情です。
オープンワークでは、時短勤務者がいても人員のフォローがなく時短なのに気をつかって帰らなかったり、居心地の悪さを感じて辞めてしまう人がいるという声もありました。
しかし、会社として制度は整備されているため、気を使うストレスはあるものの、産休や育休、時短制度は確実に取ることができます。
ノルマがきつい
日本調剤では、ノルマ重視の社風と感じている社員もいるようです。
一人ひとりにノルマが課され、達成していない場合は会議で指摘される場合もあるそうです。
薬局という狭い空間で、ただでさえ人間関係に悩んでしまう人もいる中でのノルマ重視というのは、精神的ストレスになってしまうでしょう。
しかし、逆にノルマを達成することにやりがいを感じることができる方にとっては、評価に繋がりスキルアップしていけるかもしれません。
休暇は取りづらい
日本調剤の薬局の現場では、多くの人がデメリットと感じるのが、休暇をとりづらいということです。
現場で働く場合、人手不足により長期休暇は取りづらくなっています。
欠員が出ると他店舗からヘルプで賄う場合もありますが、それでも足りない場合もあるようです。
土日出勤ももちろんあり、店舗によっては2日の休みも取りづらいという声もあります。
本社や支店以外の店舗勤めとなると、子育て中の人は肩身が狭く働きづらいと感じてしまう場合もあるでしょう。
日本調剤薬剤師の年収は高くはないが、確実にスキルアップできる環境
日本調剤の年収は決して高くはありませんが、薬剤師としてしっかりと経験を積んでスキルアップしていくことができるのは大きなメリットでしょう。
会社として産休・育休だけでなく補助金などの子育て支援制度も整っています。
しかし、実際の現場では休みがとりづらかったり気をつかったりしなければいけないということが起きているところが多いようです。
自らのライフスタイルと照らし合わせ、実際に日本調剤で働いたらワークライフがどうなるかを考えてみましょう。
そして、この先薬剤師としてどのような働き方をしていきたいかを明確にすることで、正しい職場選択ができるようになります。