企業薬剤師とは、製薬会社や化粧品メーカーなどの一般企業で働く薬剤師のことです。
一般的な医療機関で働く薬剤師とは異なり、企業薬剤師は医薬品や化粧品の研究開発・営業活動・品質管理など多岐にわたる業務に従事します。
この記事では企業薬剤師の魅力である高年収や、12職種の仕事内容と役割を徹底解説していますので、企業薬剤師への転職やキャリアアップを検討されている方はぜひ参考にしてください。
企業薬剤師とは
企業薬剤師は、調剤薬局や病院ではなく、企業や専門機関で働く薬剤師のことを指します。
この職種では、製薬会社、医療品卸売業者、化粧品メーカー、食品関連会社、医療機器メーカーなど、幅広い業界で活躍しています。
企業薬剤師は特に転職時に高年収が見込める上、上場企業であれば福利厚生が充実していることも多いため、働き方にメリットがある職業とされています。
一般的な医療機関と企業薬剤師の働き方の違い
一般的な医療機関で働く薬剤師は主に調剤や服薬指導を行いますが、企業薬剤師の仕事内容は調剤や服薬指導は行いません。
このほか、企業薬剤師はメーカー製品の製造・開発・研究・アフターほか、薬学や医療にかかわる分野の技術的業務や事務手続き等を行います。
また、企業薬剤師は調剤薬局や病院と比較して労働環境や福利厚生充実しているケースが多く、自分に合った働き方を選ぶことができます。
企業薬剤師の働く企業の規模や業態によっては、フレックスタイム制やリモートワークなど、柔軟な働き方が可能な場合もあります。
企業薬剤師の年収は最高クラスに高い
企業薬剤師の年収は、他の薬剤師職種に比べてかなり高いといわれています。
例えば、企業薬剤師の平均年収は約720万円です。
病院薬剤師が約450万円、調剤薬局薬剤師が約500万円、ドラッグストア薬剤師が約650万円と比較すると、企業薬剤師の高年収が本当に魅力的であることが分かります。
さらに、企業薬剤師は経験や職場の状況によっては、昇給や昇格に伴い年収1000万円を超えることも少なくありません。
業種 | 平均年収 |
---|---|
企業薬剤師 | 500~1000万円 |
病院薬剤師 | 300〜550万円 |
調剤薬局薬剤師 | 400〜650万円 |
ドラッグストア薬剤師 | 400〜700万円 |
企業薬剤師の働く職場の種類
企業薬剤師はさまざまな企業で働くことができます。
その例としては以下。
- 製薬会社
- 化粧品メーカー
- 食品メーカー
- 医療機器メーカー
- 臨床試験支援組織(CRO)
- 治験施設支援機関(SMO)
- 医薬品卸会社など
これらの企業では、調剤業務経験よりも薬剤に関する専門知識および組織内でのマネジメント能力が求められるケースが多くあります。
また、求人の競争率も高く、条件の良い求人は非公開で募集をかけ、限られた求職者のみに求人を紹介しているケースがほとんどです。
応募企業薬剤師になるためには、企業薬剤師に強い専門サービスを利用するのが定石となっています。
企業薬剤師12職種の主な仕事内容と役割
ここでは企業薬剤師の主な12の職種を紹介します。
それぞれ異なる仕事内容や役割があり、自身のスキルや経験に合った職種を選ぶことが企業薬剤師への転職の第一歩です。
気になる職種があれば、転職エージェントの担当コンサルタントへ、求人が出ていないか相談してみるといいでしょう。
1.MR(メディカル・リプレゼンタティブ)
MR(メディカル・リプレゼンタティブ)は、製薬会社に勤務し、医薬品に関する情報を医療機関に提供する仕事です。
MRは製薬会社の営業として、医師に対して、自社の医薬品の特徴や有効性、副作用などの詳細を説明し、安全で適切な使用方法等を伝えます。
また、医療現場での事象や市場調査を行い、収集した情報を製薬会社に報告する役割も担います。
MRの職種には専門知識が必要であり、医療業界と密接に関わるため、臨床知識や法規制に精通していることが求められます。
MRの主な仕事内容
MRの仕事は、主に医療機関を訪問し、自社の医薬品に関する最新情報を提供するとともに、医師からの質問や要望に応対します。
また、薬剤師や薬局にも情報提供を行い、自社製品の販売促進活動も行なっています。
MRの職場は多岐にわたり、病院や薬局に加えて、自社の営業所や関連機関での勤務もあります。
MRは、コミュニケーション能力や人脈作りが重要であり、信頼や信用を築いていく仕事です。
MRの役割とやりがい
MRは、医療現場と製薬会社との橋渡し役を担う重要な職種です。
自社の医薬品を専門知識を持って提案し、医師や薬剤師と連携して患者の治療に貢献することがやりがいの一つとなります。
また、医療現場で得た知識や情報を製薬会社にフィードバックし、新薬開発や改善に繋げる役割も担います。これによりMRは、医療業界全体の発展に寄与することができる仕事です。
2.研究職
研究職は、製薬会社や研究機関で働く専門職です。
研究職の目標は、新薬開発や治療法の改善に向けた基礎研究や臨床研究を行なって、患者の治療の向上に貢献することです。
必要な知識や技術は高度であり、専門的な学術背景が求められます。
研究職には博士号が望ましいとされることが多く、高度な専門知識や技術力が求められます。
研究職の主な仕事内容
研究職の主な仕事内容は、新薬開発や既存の医薬品の改善・効果検証です。
基礎研究では、疾患の原因の解明や治療法の開発に向けた仮説立てや検証が行われます。
また、臨床研究では、新薬の効果や副作用の調査が行われ、厳選された候補薬が治験や市販に向けて進められます。
研究職は、課題解決に向けて専門的な知識や技術を駆使する仕事です。
研究職の役割とやりがい
研究職の役割は、新しい医薬品開発や治療法の向上に貢献することです。
研究職のやりがいは、自分の専門知識を活かして患者の治療に直接的に関わることができる点にあります。
また、研究の過程で未知の発見があることもあり、新たな治療法や知見が生まれることもあります。
このような研究成果が患者の治療に役立つことは、研究職にとって大きな喜びとなります。
3.DI(ドラッグ・インフォメーション)
DI(ドラッグ・インフォメーション)とは、薬剤師が薬に関する情報を収集し、整理・提供する業務です。
医療機関や企業からの問い合わせに対して、薬剤師が前述の膨大な情報をもとに適切な回答を提供します。
都内の大手製薬企業では、専門のDI担当者が存在し、日々の業務を通じて医療や医薬品開発に貢献しています。
年収面でも、一般の薬剤師に比べて高い水準が見られることが多いと言われています。
DIの主な仕事内容
DIの主な仕事内容は、医療関係者や一般消費者からの薬に関する問い合わせに対応し、正確な情報を提供することです。
薬剤師は、医薬品に関する膨大なデータを日々収集・整理し、分類や分析を行います。
また、必要に応じて外部の研究機関や企業と連携し、情報交換を行うこともあります。
DIの役割とやりがい
DIの役割は、医師や患者が安全に薬を服用できるよう、正確で信頼性の高い情報提供を行うことです。
また、治験や臨床研究で得られたデータを扱うことが多く、医薬品開発にも関わることができます。
やりがいは、自分の知識とスキルを活かして医療に貢献できる点や、薬剤師としての専門性を深められる点にあります。
年収面でも高い評価が受けられることが多く、将来的なキャリアアップにつながるでしょう。
4. RA(レギュラトリー・アフェアーズ)
RA(レギュラトリー・アフェアーズ)は、薬事申請担当者として、医薬品や医療機器の製造・販売の承認申請業務を行います。厚生労働省への申請書類の作成や管理を担当し、医療業界の法規制に沿った企業活動をサポートします。
RAの主な仕事内容
RAの主な仕事内容は、薬事申請に必要な書類作成や治験現場のサポート、マネジメント業務です。
申請手順や内容が複雑であり、基準が厳しくなっている現代では、申請書類作成に莫大な労力と時間が必要です。
新薬の販売を実現するために、RAが正確で迅速な業務を行うことが求められます。
RAの役割とやりがい
RAの役割は、薬剤師の専門知識を活かして、正確で迅速な薬事申請を行うことです。
また、申請が受理されると、それまでの経験やスキルが評価され、製薬会社や医療機器メーカーで収益に貢献するポジションを築くことができます。
再審査や再調査で修正が必要な書類に対しても、適切な対応が求められます。
最終的に申請が成功すると、大きな達成感を得られるでしょう。
薬剤師としてRAに転職することを検討している方は、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。
5.CRA(クリニカル・リサーチ・アソシエイト)
CRAは、臨床試験のモニタリング業務を担当し、医療機関と製薬企業の橋渡し役として活躍します。
主に製薬企業やCROが採用し、年収は平均500~800万円です。交渉力やコミュニケーションスキルが求められる職種です。
CRAの主な仕事内容
CRAは、新薬開発に関わる治験のモニタリングを行う仕事です。
医療機関やCROと連携し、治験の進捗状況や副作用の確認、データ収集等を行い、報告書を作成します。
全国各地の病院を訪問し、出張も多い職種です。
CRAのやりがいと将来性
CRAのやりがいは新薬開発に携わることで、最先端の医療技術に触れる機会があります。
また、国内外の医療機関や専門家と交流し、幅広い知識と経験を積むことができます。将来性も高い職種です。
6.QA(クオリティ・アシュアランス)
QAは製薬企業や製造現場で、医薬品の品質を保証する業務を担当します。
品質管理(QC)と連携し、製造工程や原料の品質を確認。品質に関するリスクを把握し、適正な製品が供給されるように管理する重要な役割です。
QAの主な仕事内容
QA(品質管理)の主な仕事内容は、医薬品や製薬会社の製品の品質を確保するための業務を行うことです。
具体的には、出荷後のアフター対応、品質改良など、様々な種類の業務があります。
これらの仕事を行う際には、GMP(Good Manufacturing Practice)という基準に基づき、品質マニュアルや作業マニュアルを作成し、遵守しながら作業を進めます。
データ分析や試験結果の確認も重要な業務の一つであり、問題が発見された場合には迅速に対処し、品質向上を目指します。
このようにQAの仕事は、製薬会社の製品の品質と安全性を守るための重要な役割を担っています。
QAのやりがいと将来性
QAのやりがいは、製品の品質向上に貢献できることや、自分が行った改良が製品に反映されることです。
また、専門知識を活かして業務に取り組めるため、スキルを磨くことができます。
将来性としては、医薬品業界の規制が厳しくなるにつれ、QAの役割がますます重要になり、需要が高まっていくことが予想されています。
そのため、キャリアの選択肢も広がり、専門性を活かした職種への転職も可能です。
7.CRC(クリニカル・リサーチ・コーディネーター)
CRCとは、クリニカル・リサーチ・コーディネーターの略であり、治験に関わる様々な業務を病院側で行う専門職です。
対象となる患者や被験者と密接に関わり、治験の進行を円滑に進める役割を担当します。
具体的には、医師や看護師と連携して治験のスケジュール調整やフォローを行うほか、治験データの収集や管理、報告書作成なども行います。
年収は平均で500〜700万円程度で、薬学や医学の知識が活かせる職種として人気があります。
CRCの主な仕事内容
CRCの主な仕事内容は、治験の進行管理やスケジュール調整、対象者のサポートなどです。
具体的には、治験の進行状況を確認し、適切なタイミングで治験機関や医療従事者と連携し、治験データの収集や管理を行います。
また、治験に関わるスケジュール調整や報告書作成も重要な業務です。
CRCは、治験対象者や医療従事者とのコミュニケーションスキルが求められるため、人間関係をスムーズに築く能力が大切です。
CRCのやりがいと将来性
CRCのやりがいは、治験によって新たな医療技術の開発に貢献できることや、専門知識を活用して患者や医療従事者をサポートできることです。
また、治験に関わる様々な業務をこなすことで、幅広いスキルを身に付けることができます。
将来性としては、医療技術の進歩や新薬開発の需要は今後も高まることが予想されているため、CRCは長期的にキャリア形成できる職種と言えます。
8.CRO(開発業務受託機関)の従業員
CRO(開発業務受託機関)は、製薬会社から委託を受け医薬品開発に必要な治験業務や安全性情報管理を行う専門機関です。
企業薬剤師としてCROに従事する従業員は、医薬品の臨床試験に携わり、患者さんの命と安全を最優先に考え厳格な法的手順に基づいて業務を行います。
製薬会社にとって、臨床試験のデータ提出には膨大な時間と多額の費用がかかり、マンパワーも必要とされます。
CROは製薬会社の開発効率を向上させる役割を担っています。
CRO従業員の主な仕事内容
CROの従業員は、医療機関の選定や治療依頼、臨床試験の法的手続き、治療中のモニタリング、症例報告書の確認・回収、症例データ分析、厚生労働省への提出申請書類の作成などを行います。
主にCRAやCRCとして治験に携わる業務が中心であり、治験の前段階である臨床試験の業務にも関与しています。
CRO従業員のやりがいと将来性
CRO従業員は医薬品開発に直接関わることができ、患者さんの健康改善に寄与するやりがいがあります。
また、専門的な知識を身につけることができ、今後さらなるキャリアアップやスキルアップが期待できる職種です。
9.メディカルライター
メディカルライターは、医薬品や医療機器の開発・承認に必要な専門的な書類作成・執筆作業を行う職種です。
広告代理店に勤めるメディカルコピーライターと異なり、メディカルライターは専門的な見地から執筆を行います。
メディカルライターの主な仕事内容
メディカルライターの仕事内容は、新薬開発に関わる論文や症例報告書の執筆、薬事承認取得に必要な申請書類の作成が主な業務です。
また、治験を実施する際に必要となる書類の作成も行っています。
メディカルライターのやりがいと将来性
メディカルライターは、医療・薬学に関する専門知識を活かし、科学的かつわかりやすい文章を書く仕事です。
やりがいとして、医療関係者や一般の人々に正確な情報を提供し、健康や治療に役立てることが挙げられます。
具体例としては医療ニュースや疾患に関する記事、薬剤師向けの調剤マニュアル等を作成します。
将来性について、医療業界は日々進化し、新薬の開発や治療方法の変化など、常に最新情報が求められるため、メディカルライターの需要は今後も高まると考えられます。
10.MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)
MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)は、2010年代から日本で注目されるようになり、CSO業界や製薬企業内で採用される新しい職種となりました。
MSLは、製薬会社のマーケティング活動に携わる一部門に所属し、医師や専門家と中立的な立場を保ちながら医学的・科学的な視点でディスカッションを行うポジションです。
MSLの主な仕事内容
MSLの主な担当業務は、疾患領域に関する情報提供や、製薬企業と医師等の影響力ある医療提供者との面談、資料・論文の準備、社内外の研修や勉強会の企画・運営、医療現場からのインサイト情報収集などです。
また、新しい治療法の確立や患者に最適な治療法の普及活動に携わり、医療営業職とは異なり患者ファーストで中立的な立場を保つことがMSLの特徴です。
MSLのやりがいと将来性
MSLは、最先端の医療情報や治療法に携われるため知識が広がり、医学的な視点から新しい治療法の普及活動に貢献できる点でやりがいがあります。
また、近年医療業界での需要が増えており、将来性も非常に高い職種です。
11.企業内診療所の薬剤師
企業内診療所の薬剤師は、企業が保有する医療施設で働く薬剤師です。メリットとしては、企業によっては休日が充実し、ワークライフバランスが整っていることが挙げられます。
また、年収も平均して400~500万円と、安定した収入が期待できます。
ただし、デメリットとして、調剤業務が単調で挑戦する機会が少ないことや、需要が限られるため求人が少なく、穴場的な職場となっています。
応募の際は、求人サイトを利用して並行して情報収集を行い、自分に合った企業を見つけることが大切です。
企業内診療所の薬剤師の主な仕事内容
企業内診療所の薬剤師は、会社の社員やその家族が利用する医療施設で働きます。
主な業務は、調剤や服薬指導を行うことです。
また、勤務時間や休暇が充実しており、従業員の健康管理をサポートする環境が整っています。
大手企業を中心に設置されていることが多く、求人も非常に限定的です。
そのため、転職活動を行う際には求人情報を注意深くチェックし、自分に合った企業を見つけることが重要です。
企業内診療所の薬剤師のやりがいと将来性
企業内診療所の薬剤師として働くやりがいは、企業の従業員やその家族の健康をサポートすることです。
また、企業文化によっては、積極的に薬剤師のスキルアップが推進されることもあり、キャリアの向上が期待できます。
企業内診療所の薬剤師は、働く環境が整っており、安定した将来性があることが魅力のひとつです。
12.管理薬剤師
管理薬剤師は、製薬企業や薬局、病院などで、医薬品の品質や調剤業務の管理を行う専門職です。
役割としては、調剤薬局や病院の薬剤師に対する監督や指導を行うなど、薬事法や関連法規の遵守を担当します。
年収は一般の薬剤師よりも高く、500~600万円程度です。
管理薬剤師の主な仕事内容
管理薬剤師の主な業務は、医薬品の品質管理や薬事法の遵守、薬剤師スタッフの指導や監督を行います。
勤務先によっては、製薬会社の品質管理部門や薬局・病院の薬剤部で働くこともあります。
そのため、管理薬剤師に求められるスキルや資格は、一般の薬剤師よりも幅広く、薬剤師業務以外の知識や経験も重要です。
管理薬剤師のやりがいと将来性
管理薬剤師は、薬局や病院の薬剤部門を運営し、スタッフのマネジメントや業務改善に取り組む役割です。
やりがいは、スタッフの育成や働く環境の整備によるチームの成長を実感できること。また、医療現場全体の質を向上させる貢献もできます。
将来性については、医療のニーズが増加する中で、管理薬剤師の専門知識やリーダーシップはますます重要視されるでしょう。
キャリアアップのチャンスも多く、給与面や働く環境も向上する可能性があります。
企業薬剤師に転職するメリット・デメリットは?
企業薬剤師に転職するメリットは、高い年収や福利厚生、働きがいがあるプロジェクトに携われることなどが挙げられます。
また、薬剤師業界から広がる新しいキャリアパスを模索できます。
デメリットとしては、転勤や勤務時間の負担、臨床現場から離れることでスキルの低下が懸念されることなどが考えられます。
企業薬剤師のデメリット
企業薬剤師には、転勤の可能性や仕事の忙しさ、臨床の現場に戻ることの難しさがデメリットとして挙げられます。
1. 転勤の可能性がある
企業薬剤師は、全国規模の企業で働くことが多く、転勤の可能性があります。家庭や地域のつながりを大切にする場合は、転職の際に注意が必要です。
2. 仕事が忙しい職種も
企業薬剤師の仕事は、プロジェクトの遂行やスケジュール管理など、多くの責任を持つ職種もあるため、忙しいケースもあります。プライベートの時間が少なくなる可能性があるため、仕事とプライベートのバランスを考慮する必要があります。
3. 臨床の現場に戻ってくるのは苦労する
企業薬剤師は、臨床の現場から離れるため、スキルや知識が低下する可能性があります。再び臨床の現場に戻る際には、復帰に努力が必要となることを覚悟する必要があります。
企業薬剤師のメリット
企業薬剤師には、年収が高いことや土日祝が休みで長期休暇が取れること、福利厚生が充実していること、調剤以外の業務でキャリアアップが可能なことが挙げられます。
これらのメリットがあるため、多くの薬剤師が企業薬剤師を目指すのです。
1. とにかく年収が高い
企業薬剤師の最大の魅力は、年収が高いことです。
製薬会社や化粧品メーカーなどの企業で働く薬剤師は、医療機関で働く薬剤師と比較して年収が大幅に高くなります。
これは、企業が高い専門知識を持つ薬剤師の能力を評価し、適正な報酬を提供しているためです。
2. 土日祝が休みで長期休暇も取れる
企業薬剤師は、土日祝が基本的に休みであり、長期休暇も取得しやすい環境です。
病院や薬局に比べて、働く時間が短く、残業も少ないため、プライベートの充実や家族との時間を大切にできます。
3. 福利厚生も最高クラスに充実
企業薬剤師は、福利厚生も非常に充実しています。
企業によっては、保養所や独身寮などの施設を提供している場合もあります。
また、従業員の健康を重視し、定期健康診断や様々な福利厚生プログラムを提供している企業も多いです。
4. 調剤以外の業務でキャリアアップできる
企業薬剤師は、調剤業務だけでなく、研究開発や品質管理、マーケティングなど多岐に渡る業務に携わることができます。
これにより、薬剤師としての専門知識を活かしながら、幅広いキャリアアップの機会が得られます。
企業薬剤師に求められるスキルと資格は?
企業薬剤師に求められるスキルと資格には、薬剤師免許を始めとした基本的な資格やMR資格、GMP認定、CRC資格などがあります。
また、製薬業界においては、品質管理や研究開発に関する知識や経験が重要視されます。
さらに、異業種とのコミュニケーション力や課題解決能力も求められるため、企業薬剤師を目指す際には、これらのスキルや資格を身に付けることが有利となります。
企業薬剤師に転職する方法
企業薬剤師への転職方法は、まず自分のスキルや経験を把握し、求人情報をチェックすることが大切です。
効率的に転職活動を進めるために、転職エージェントを利用することもおすすめです。
面接の際は、自分の強みや志望動機を明確に伝えることがポイントです。
自分の持つ資格やスキルに合わせて仕事を選ぶ
自分の持つ資格やスキルに合わせて仕事を選ぶことが、転職成功の鍵となります。
企業薬剤師にはさまざまな職種がありますので、自分が活かせるスキルを見つけて応募しましょう。
若い方が転職には有利
若い方は柔軟性や成長性が評価されやすく、転職に有利です。
しかし、経験やスキルも重要な要素なので、自分の強みを活かせる職場を見つけることが大切です。
大手に限定しない
大手企業ではなく、中小企業やベンチャー企業でも企業薬剤師として働くチャンスがあります。
大手にこだわらず、自分に合った職場を見つけましょう。
企業薬剤師に強い転職エージェントを利用する
企業薬剤師に強い転職エージェントを利用することで、求人情報の収集や面接対策などのサポートを受けることができます。
転職活動をスムーズに進めるためにも、ぜひ利用しましょう。
転職サイトと言っても、どこを使えばいいのかわからない…。
そんなときは、下記の無料診断ツールを参考にしてみてください。あなたの希望に合った転職サービスをピックアップできます。
まとめ|企業薬剤師の仕事内容
企業薬剤師はさまざまな職種があり、自分のスキルや経験に合った仕事を見つけることが重要です。
転職活動を始める前に、まずは自分の強みや目指す職種を明確にしましょう。
そして、企業薬剤師に強い転職エージェントを利用して、効率的に転職活動を進めてください。