CRAに転職して後悔したこと7選!リアルな実態と後悔しない企業の選び方

CRAへの転職を検討しているけれど、本当にCRAになって大丈夫なのか知りたい薬剤師さん向けの記事です。

CRAに転職して後悔したという話を耳にしたことがある人もいるかもしれません。

その主な理由は、心身ともに大きなストレスを感じることが多い仕事だからです。

しかし、CRAの仕事には魅力もあります。ゆったり過ごせる時期があることや、外勤でリフレッシュできることが挙げられます。また、キャリアアップと年収の両立が可能であることもメリットの一つです。

この記事を読むことで、後悔しないCRAの転職先を見つける方法や、CRAへ転職するメリットも明確にわかるようになりますので、ぜひ最後まで読んで見て下さい。

CRAに転職して後悔したこと7選

CRAに転職して後悔する点はいくつかありますが、ここではその中でも特に多くの人が感じる7つの理由を紹介します。

これらのポイントを踏まえて、転職先の選択やキャリアパスを検討する際の参考にしていただければと思います。

①クライアントの無理な依頼で精神的なストレスが強い

CRAにとって負担が大きいのは、クライアントの無理な依頼です。

このクライアントの無理な依頼も稀にというわけではなく、比較的対応する場面が多くあります。

例えば、現場でのモニタリング経験が少ないクライアントから妥当でない依頼があったり、クライアントの気まぐれで計画の変更などがあって、完結するまでストレスが続くこともあります。

これらの無茶振りに対応するには、CRCや医師に連絡を取り、面倒な作業を依頼しなければいけないことがあり、施設とのコミュニケーションもストレスがたまる理由の一つです。

②PLからも余計な要求が入って精神的ストレスに

この無茶振りへの対応は、身内であるPLからも出てくることがあるのが、CRAのつらいところです。

PLにはこだわりが強かったり、クライアントが求めていない内容の要求を出してくることもあります。

また、自分が正しいと思い込んでいるPLに対して、納得感が無いまま業務対応をさせられることもあり、身内相手にもストレスが溜まることも多いです。

③前任者の引き継ぎ業務で火消しに回ることがある

CRAが前任者から業務を引き継ぐ際、前任者が精神的な理由で辞めていた場合、爆弾が隠れていることがあります

精神的な離職の場合は、引き継ぎができていないことも多く、プロジェクトを引き継いで業務を進めて初めて発覚するようなこともあります。

具体的には、プロジェクトのモニタリングが滞っていて、何も報告準備が整っていないといった事態です。

この場合、引継ぎ時に想像していた以上にプロジェクトは炎上しており、その後の業務は地獄と等しくなります。

結局、火消し役となって炎上プロジェクトを消化しなければならない状況に置かれることになり、納得のいかない業務に忙殺されて、CRAになったことを後悔するケースが多いです。

④施設とクライアントとの板挟み

施設とクライアントとの板挟みになることも、CRAとなって後悔することで多い理由です。

これはCRAはプロジェクト推進のために施設側とクライアントとのやり取りが多く、さらに両者の要求を満たすことが求められるからです。

具体的には、施設側の要求が無茶でありつつも、事務的な折り合いをつけなければならない場面が存在したり、クライアントからの無茶な要求に対しても妥協せざるを得ない場面が多くあります。

例えば、施設側が現場の状況上真っ当な理由で治験を進めにくいことを主張してくる一方、クライアントからは無意識に容赦のない要求が来ることもあります。

そんな状況の中で、必要とされるスキルは、両者と折り合いをつけながら、無茶な要求に対しても適切な解釈を持ち、きちんと対応していくことです。

このような板挟み状態に陥ることはCRAなら何度もあります。

プロジェクトごとにこのような状態になる場合には、CRAになったことを後悔するかもしれません。

⑤クライアントの意向に逆らえない弱い立場

クライアントとして治験を依頼している製薬企業等の意向には、CRAやCRCとして逆らえない弱い立場にあります。

治験では早く特許を取得したり、治験を終了させたいという目的があるため、クライアントは常識的な判断を度外視した要求もしてきます。

例えば、治験審査委員会への申請が次の月に回されることが妥当だと判断しても、クライアントから無理やり当月にねじ込むような日程を押し付けられるなどです。

こういったクライアントも無理な意向にもCRAの立場としては逆らえず、結果的にCRAの業務負担が増し、審査書類の準備など自分の仕事が遅れてしまうことがあります。

こういった状況が続くと関係が悪化し、治験が遅れる大惨事に繋がることもあります。

そのため、適切にスケジュール通り仕事をこなすだけでなく、クライアントの意向に逆らえない立場を考慮し、できるだけリスクを回避できるよう準備しておくことも重要です。

⑥忙しい時にDMからのクエリ(修正依頼)がスタックしやすく追い込まれる

忙しい時期(CRAが治験の進行で追い込まれる時期)にDMからクエリ(修正依頼)が大量に来ることもCRAになって後悔するタイミングの一つです。

治験が忙しくなった段階で、モニタリング業務を遂行しながら、DMからのクエリに対応することは、新人や慣れていない人には大きな負担となります。

チェックミスによるクエリや、辻褄が合わないデータに対しては、再度出張して解決するケースもあります。その際、1文字分の修正のために1日を費やし、経費を掛けることになるケースもあります。

症例報告書や患者カルテとの比較でデータの間違いを確認し、メイン業務であるモニタリングと並行して、自分の時間を使って対応しなければなりません。

そのため、ストレスを抱えながら問題解決への努力が求められます。

⑦人間関係もこじれやすい

CRAは仕事が忙しい時期になると、職場の人間関係もギスギスしやすくなります。

この状況が続くと人間関係が悪化することがあり、会社で顔を合わせる度にストレスがたまります。

特に女性が多い職場では、人間関係の問題が顕在化することがあり、CRAの転職を考える人も少なくありません。

さらに、こじれた人間関係の中で、ベテランのCRAがモニタリングの精度やクエリ件数の減少を求めるため、プレッシャーもかかります。

CRAで後悔することの特徴はコレ

CRAで後悔することの多くは、実は業務そのものではなく、業務の過程で関わる「人からのストレス」であったりします。

このようなストレスは、業務内容や給与面では解決できず、「職場のコミュニケーションの改善」か「働く環境の改善」でしか解決が難しかったりします。

CRAの仕事自体は嫌いではないのに、働く人によって仕事が嫌いになってしまうのは非常にもったいないです。

この問題を解決したい場合には、まずはストレスの対象となる人とのコミュニケーションで解決が可能なのか、検討してみましょう。

もし、コミュニケーションでの解決が難しい場合には、ストレス対象の人と距離が置けるタイミングまで耐えるか、長期的に距離を置けないようであれば、職場を変える選択も間違いではないでしょう。

CRAの仕事上できついことは、CRAの仕事はきつい?メリットと激務で大変との評判を詳しく解説で詳しく解説しているので、仕事のきつさはこちらの記事でも確認してみてください。

CRAでよかったと思えること3選

CRAで後悔することもありますが、CRAで良かったと思えることもあります。

以下に代表的な項目を3つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

  • ゆったり過ごせる時期がある
  • 外勤でリフレッシュできる
  • キャリアと年収の両立が実現できる

ゆったり過ごせる時期がある

CRAの仕事は、ハードな立ち上げ時期がある一方で、ゆったり過ごせるフォローアップ時期もあります。

フォローアップ時期では、治験の立ち上げが終わり担当施設に被験者が入ってくる時期です。

この時期には定時であがったりフレックスで早上がりなど、柔軟な働き方が可能で、私生活も充実してきます。

特に、担当施設のルールを理解して、医療機関の担当者・CRCとの信頼関係が築かれてくると、仕事もやりやすくなってきますし、スケジュールもゆったりしているため長期休暇も取りやすく、気分も晴れてCRAで良かったと感じられるようになります。

外勤でリフレッシュできる

臨床開発モニター(CRA)は、外勤として医療機関を訪問する仕事もあり、自分のペースで働けると感じた時にはCRAで良かったと思えるでしょう。

仕事に慣れてくると一人で外勤に行けますし、気分転換も可能です。

常に職場内で誰かに管理されている窮屈な環境ではないので、薬剤師から転職した方は、個人の裁量で仕事を進められることに大きなメリットを感じるでしょう。

キャリアと年収の両立が実現できる

CRAとして働くことによって、キャリアアップを目指しつつ、年収の面でも向上させることができます。

非管理職CRAの平均年収は400〜800万円がレンジです。

特徴としては、以下の通り。

  • CRA1年目は年収400〜500万円が相場
  • CRAの年収は前職による差はほとんどない
  • CRAの年収UPは成果主義
  • CRAは外勤・出張手当で年収上乗せも

仕事がキツイと感じることもあるかもしれませんが、自分でキャリアプランや戦略を立てられる点は魅力です。

プロトコルの作成や治験の開発を担当することで、製薬メーカーや研究現場に関わる知識や経験も身につくため、自分の市場価値を高めることができます。

これらのスキルがあれば転職をする際にも有利で、多くの選択肢が広がります。

CRAでスキルアップし、製薬会社への転職といったキャリアステップを描くことも可能です。

CRAの企業ごとの年収は、CRA(臨床開発モニター)年収ランキングTOP15!知っておきたいCRA年収の特徴4つで詳しく紹介しているので、ぜひ確認してみてください。

CRAで後悔しないための企業の選び方

後悔しないCRAの企業選びは、研究を重ねて、マッチする環境を見つけ出すことが大切です。

十分な情報収集と妥協のない選択が成功への道筋となります。

口コミサイトを徹底調査(人間関係や組織風土などを重点的に調べた方が良い)

企業を選ぶ際には、口コミサイトを利用して、人間関係や組織風土に注目して調査しましょう。

なぜなら、CRAの仕事は特に仕事に関わる人間関係や組織の風土で、働きやすさが大きく変わるからです。

どのような職場環境であるか、働く上でのメリットやデメリットをできる限り詳細に確認しておきましょう。

企業口コミサイトのOpenWorkや転職会議などを利用すると良いです。

転職エージェントに職場環境を詳しく確認(特に両面型のエージェントの方が内情に詳しい)

企業の社風を知るには、転職エージェントから企業の内情を聞くこともおすすめです。

特に両面型のエージェント担当(一人の担当者が企業と求職者両方の対応をするエージェント)は、企業の内情に詳しい情報を持っています。

担当者によっては、企業側の情報を出さない人もいますが、まともなエージェント担当者は各企業の内情は詳しく、悪い評判も知っています。

まず、エージェントに担当者からの助言や、企業内の雰囲気、チームワークについて質問してみましょう。

また、業務の具体的な内容や、自分の希望に沿った研修制度があるかどうかも確認しておくと良いでしょう。

エージェントによる情報収集は、後悔しない転職先選びに役立ちます。

労働条件も合わせて確認する

労働条件も職場環境と同様に重要なポイントです。

大手・中小・外資系企業、CROや製薬メーカーによって労働条件は大きく異なります。

残業時間や休日、福利厚生など、労働条件をしっかりと比較検討し、自分に合った企業を選んでいきましょう。

転職エージェントに労働条件に関する具体的な情報を聞いて、納得できる条件の企業を見つけられれば、CRAに転職して後悔することが減ります。

まとめ|CRAに転職して後悔しないために

CRAに転職して後悔する理由としては、クライアントの無理な依頼や、プロジェクトリーダー(PL)からの余計な要求があげられました。

また、前任者の業務を引き継ぐ際に、恐ろしいものが隠れていることもあったり、CRAは施設とクライアントの板挟みになることもCRAとなって後悔する原因です。さらに、忙しい時期には、データマネージャー(DM)からの修正依頼が積み重なって追い込まれたり、人間関係もこじれやすい仕事です。

そんなCRAで後悔しない転職先を見つけるためには、企業内の人間関係や社風を知ることが最重要です。

企業の内情は口コミサイトのほか、転職エージェントの活用も必要になります。

職場環境や労働条件は企業内情の次で良いですから、しっかりと確認しておきましょう。

自分に合った企業で働くことができれば、後悔せずにCRAとしてのキャリアを築くことが可能です。

CRAには自身の裁量で仕事を進められる実感を得られるメリットもあります。ぜひCRAとしてのキャリアを検討してみて下さい。

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