- 希望と違う求人ばかり紹介されてむかついている
- 転職エージェントの担当者の対応が高圧的で相談しにくい
- 担当からの連絡がしつこくて自分のペースで転職活動ができない
より良い職場を求めて転職エージェントに登録したはずが、かえってストレスを感じてしまった薬剤師の方もいるかもしれません。転職活動のパートナーであるはずの転職エージェントが悩みの種になることは避けたいものです。
この記事では、薬剤師が転職エージェントにむかつく主な理由と具体的な対処法を解説します。記事を読めば転職エージェントに振り回されずに、転職活動の主導権を握れるようになります。
むかつく転職エージェントに遭遇したときは、遠慮せずに担当変更を申し出たり、他の転職エージェントを利用したりしましょう。自分主体で転職エージェントを使いこなし、理想のキャリアを叶えてください。
薬剤師が転職エージェントにむかつく理由7選

薬剤師が転職エージェントに「むかつく」と感じやすい7つの理由を以下で紹介します。
- 希望条件と違う求人ばかり紹介される
- 薬剤師の働き方を理解していない担当者がいる
- 上から目線で話してくる
- 連絡がしつこすぎる
- 転職を急かされる
- 返信が遅くて話が進まない
- 年収や休日の交渉を真剣にしてくれない
希望条件と違う求人ばかり紹介される
転職エージェントに自分の希望を伝えても、全く違う条件の求人ばかり紹介されるケースがあります。紹介のミスマッチは担当者に希望が正確に伝わっていなかったり、転職エージェント側の都合が優先されたりすることが原因で起こります。転職エージェントと求職者間でよく見られるすれ違いは、以下のとおりです。
- シフト制や残業が多い求人を勧められる
- 希望年収より下回る額の求人ばかり紹介される
- 子育てとの両立が難しい職場を提案される
- 提案される職種の幅が狭い
転職エージェントから紹介される求人のミスマッチが続くと、求職者は不信感を抱きやすくなり「むかつく」と感じる場合があります。
薬剤師の働き方を理解していない担当者がいる

担当者が薬剤師の仕事の多様性を理解しておらず、的外れな求人紹介をすることも、むかつく転職エージェントの特徴の一つです。たとえば、調剤薬局と病院では勤務時間の柔軟性が大きく異なるため、薬剤師のライフスタイルによって向いている職場は異なります。
転職エージェントの担当者が薬剤師の経歴や希望を正しく評価できず、話が噛み合わないこともミスマッチの原因です。担当者に専門知識がないため保有資格やスキルが評価されず、薬剤師の経歴に見合わない求人を紹介される場合もあります。
転職エージェントの的外れな提案により、キャリアパスの選択肢を狭めてしまわないよう注意しましょう。
上から目線で話してくる
転職エージェントの担当者に上から目線で話されて、むかつく経験をした薬剤師もいます。具体的には以下の態度の担当者に遭遇する場合があります。
- 求職者の経歴やスキルを一方的に否定する
- 「普通は〜」「女性なら〜」といった個人の偏見を押し付ける
- 希望条件に対し「高望み」「わがまま」などと決めつける
- 説教じみたアドバイスをする
- 人格否定をする
上から目線の担当者に求職者は安心して相談できないため、スムーズな転職活動が難しくなります。
連絡がしつこすぎる

転職エージェントからの連絡が多すぎることも、求職者が大きなストレスを感じる一因です。転職エージェントの担当者は自分の成果を上げるために、求職者側の都合を考えずに行動する場合があります。
頻繁に連絡や進捗確認をされると、求職者は自分のペースで転職活動をすることが難しくなります。転職エージェントの担当者による過剰なコミュニケーションは転職活動に対する意欲を削ぐ場合もあるため、注意が必要です。
転職を急かされる
転職エージェントの担当者が売上目標やノルマ達成を重視するあまり、求職者の意向を無視して転職を急かす場合もあります。
「人気求人なのですぐに決めてください」「とりあえず面接だけでも受けてください」などと強引な進め方をする担当者もいます。転職は求職者にとって重要な決定にも関わらず、真剣に考える時間を与えないことはむかつく転職エージェントの特徴の一つです。
返信が遅くて話が進まない

転職エージェントの担当者に質問や相談をしたときに回答が遅いと、転職活動全体のスケジュールが遅れます。手続きを迅速に行ってくれない担当者のせいで、求人への応募の機会を逃す可能性もあります。
特に働きながら求職活動をしている薬剤師にとって、時間のロスは大きなストレスです。時間を守る誠実な態度は、転職エージェントと求職者間の信頼関係を築くうえで欠かせない要素と言えます。
年収や休日の交渉を真剣にしてくれない
転職活動の最終段階で、年収や休日といった大切な条件の交渉を転職エージェントが取り合ってくれないケースがあります。内定後に交渉がこじれて破断になることを極端に恐れ、求職者の希望よりも企業側の都合を優先させるためです。
求職者を早く入社させるために、以下の言葉で交渉しない流れに運ぼうとする転職エージェントもいます。
- 「これ以上の交渉は難しいです」と企業の代弁者になる
- 「まずは入社して実績を示してから交渉しましょう」と話をそらす
- 「業界の相場から見て、妥当な額です」と求職者の希望に耳を貸さない
年収や休日の交渉は入職後の生活に直結する重要な条件です。転職エージェントの言い分に流されず、納得できるまで交渉を諦めないようにしましょう。
むかつく転職エージェントが存在する理由

むかつく転職エージェントが存在する主な理由は以下の2点です。
- 企業からの手数料を重視するビジネスモデルだから
- 担当者のノルマが厳しいから
企業からの手数料を重視するビジネスモデルだから
転職エージェントのサービスが求職者ではなく企業側を優先しがちになる背景には、ビジネスモデルが関係しています。転職エージェントは求職者を紹介した企業から、成功報酬として手数料を受け取ることで収益を得ています。
求職者が入社して初めて転職エージェントの売上となるため、収益源である企業側の都合を優先するケースが多いことが実情です。転職エージェントのビジネスモデル自体が、求職者の意向が軽視されやすい構造になっていると言えます。
担当者のノルマが厳しいから
転職エージェントの担当者に厳しいノルマが課されていることも、求職者の意に沿わない対応をする理由の一つです。多くの担当者は会社から月ごとに、入社決定人数や売上金額などの目標達成を求められています。ノルマを達成するために、求職者の意向よりも成果に直結する行動を優先する担当者がいます。
短期間で多くの求職者を担当するために、一人ひとりの対応が流れ作業的になることも、ノルマに追われる担当者の特徴です。転職エージェントの担当者個人の成績事情が、求職者に対する強引な態度やズレた求人紹介につながる場合があります。
転職エージェントがむかつくときの対処法5選

転職エージェントがむかつくときは、以下の5つの方法で対処することがおすすめです。
- 自分の希望条件を明確に伝える
- 公式サイトのお問い合わせフォームから不満を伝える
- 担当者を変更してもらう
- 転職サイトの利用や企業への直接応募を検討する
- 複数の転職エージェントを利用する
自分の希望条件を明確に伝える
転職エージェントとの認識のズレを防ぐには、自分の希望条件を具体的かつ明確に伝える必要があります。希望が曖昧なままだと、担当者もどんな求人を紹介すれば良いかわからなくなってしまうからです。転職エージェントの担当者には以下の点を伝えましょう。
- 年収:具体的な金額と最低ライン
- 残業:「月に10時間まで」や「残業は一切できない」などの受け入れられる範囲
- 休日:「年間休日125日以上」や「土日祝休みは必須」といった希望
- 子育て:時短勤務や院内託児所の有無などの譲れない条件
- 勤務地:希望するエリアや通勤時間の上限
- 職種:調剤薬局や病院、企業などの具体的な職種
希望条件には優先順位をつけることもおすすめです。事前に自分の考えを整理しておけば、担当者に明確な希望が伝わりやすくなります。
公式サイトのお問い合わせフォームから不満を伝える

転職エージェントの担当者に直接言いにくい不満がある場合は、公式サイトのお問い合わせフォームを利用することも一つの手です。
お問い合わせフォームからの連絡はやり取りが記録として残るため「言った・言わない」といったトラブルを防げます。転職エージェントの運営会社が問題を把握し、担当者への指導やサービス全体の改善につながる可能性もあります。
お問い合わせフォームから連絡する際は感情的にならず、客観的な事実をもとに冷静に文章を作成しましょう。担当者の氏名と不満を感じた対応、今後の要望を具体的に記載すると、状況が伝わりやすくなります。
担当者を変更してもらう
転職エージェントの担当者との相性が悪いと感じたら、変更してもらうことがおすすめです。担当者との相性は転職活動の成功を左右する重要な要素であり、我慢しながら転職活動を続けても納得のいく結果は得られません。担当者の変更は利用者の権利であり、変更が原因でサービスが不利になることはないため、遠慮なく申し出ましょう。
転職エージェントでは、問い合わせフォームや総合窓口を通して担当者の変更依頼を行えます。希望と違う求人ばかり紹介されるなどの客観的な事実を冷静に伝え、より自分に合った担当者を紹介してもらいましょう。
転職サイトの利用や企業への直接応募を検討する

転職エージェントの対応に不満がある場合は、転職サイトの利用や企業に直接応募する選択肢もあります。転職エージェントを介さない直接応募では、担当者からのしつこい連絡に悩まされずに自分のペースで転職活動が可能です。
» 【薬剤師向け】転職エージェントと転職サイトの違いとおすすめの活用法
働きたい企業や薬局などが明確に決まっている場合には、直接応募により熱意が伝わりやすくなるメリットもあります。ただし直接応募の場合、書類の添削や面接対策、給与交渉などをすべて自分で行う必要があります。転職活動に慣れており、サポートは不要という方に直接応募はおすすめの方法です。
複数の転職エージェントを利用する
転職エージェントに不満を感じたときは、複数のエージェントを同時に利用することがおすすめです。転職エージェント1社だけを利用していると、担当者との相性が悪い場合のリスクが大きく、紹介される求人も限られます。複数のエージェントに登録すればリスクを分散しつつ、より広い視野で転職活動を進められます。
薬剤師の資格を生かした一般企業への転職も視野に入れているなら、薬剤師特化型と総合型のエージェントの併用も良い方法です。複数のエージェントを上手に活用し、精神的な負担を減らしながら賢い転職活動を進めましょう。
むかつく転職エージェントに関するよくある質問

むかつく転職エージェントに関する以下の質問に回答します。
- 転職エージェントの利用は無料?
- 転職エージェントを利用するメリットは?
- 転職エージェントに見捨てられることはある?
転職エージェントの利用は無料?
転職エージェントが提供するキャリア相談や求人紹介、面接対策などのサービスは、すべて無料で利用可能です。人材を採用したい企業から成功報酬を受け取ることで転職エージェントは運営されています。転職エージェントが求職者から手数料をもらうことは、職業安定法で原則として禁止されています。
紹介された企業の内定を辞退しても、転職エージェントから違約金や手数料などを請求されることは一切ありません。求職者は費用面の心配をすることなく、転職エージェントを利用できます。
転職エージェントを利用するメリットは?

転職エージェントを利用する一番のメリットは、転職のプロから手厚いサポートを受けながら、効率的に転職活動ができる点です。転職エージェントで受けられるサービスは以下のとおりです。
- 非公開求人や好条件の求人の紹介
- 履歴書・職務経歴書の添削や面接練習
- 給料や休日などの条件交渉
- 内部情報の公開
- 面接の日程調整代行
- キャリアプラン相談
転職エージェントは手間のかかる作業を代行したり、専門的な視点からアドバイスをくれたりします。一人での転職活動に不安がある方や、忙しい毎日の合間に転職活動をする薬剤師に転職エージェントはおすすめです。
» 転職エージェントのメリット・デメリットや利用するべき人を解説!
転職エージェントに見捨てられることはある?
残念ながら転職エージェントにサポートの優先順位を下げられてしまうことはあります。転職エージェントは求職者が転職に成功することで報酬が得られるビジネスのため、転職が決まりやすい人を優先的にサポートする傾向があります。
求職者が原因で転職エージェントからの連絡が減ったり、求人紹介が止まったりする可能性があるケースは以下のとおりです。
- 転職の意思が低い
- 情報収集だけを目的としている
- 非現実的な条件を希望している
- 連絡を無視する
- 返信が極端に遅い
- 面接の無断キャンセルや内定辞退を繰り返す
- 経歴やスキルが求人の応募条件に合っていない
求職者側で転職エージェントの信頼関係を損ねるような行動をすることがないよう、注意する必要があります。
転職エージェントがむかつくときの対策を知ってストレスを減らそう

薬剤師が転職エージェントを利用して「むかつく」と感じる理由には、上から目線や連絡のしつこさなどが挙げられます。転職エージェントは自社の利益を優先するあまり、求職者の意向に沿わない提案をすることがあります。
転職エージェントがむかつくときは希望条件を明確に伝えたり、担当者の変更を申し出たりすることが有効な対処策です。記事の内容を参考に、適切な対策によって転職活動のストレスを軽減し、転職エージェントを有効活用してみてください。
