薬剤師と言えば、調剤薬局や病院での勤務が一般的ですが、実は多種多様な職場で活躍する機会があります。
そこで、この記事では薬剤師の7つの珍しい仕事をご紹介します。
薬剤師の珍しい仕事の中には業務内容や年収・勤務条件が優良なものもあります。
薬剤師の珍しい仕事で新しいキャリアが拓けるかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。
薬剤師の7つの珍しい仕事
薬剤師には、一般的な調剤薬局や病院での業務以外にも、さまざまな分野で活躍する珍しい仕事が存在します。
ここで紹介する薬剤師の珍しい仕事は7つ。
それぞれの仕事には、薬剤師の知識やスキルを活かしてキャリアの幅を広げることができます。
学校薬剤師 – 小学校や中学校で活躍する専門家
学校薬剤師は、小学校や中学校で薬学の専門知識を活かして活躍する職種です。
具体的な業務内容は、学校保健の支援や、薬物教育の推進、教職員や保護者への薬剤情報の提供などです。
また、生徒の健康管理や薬の管理も行います。調剤業務は行いません。
校内の環境衛生に関する業務が主体となるため、衛生化学の知識も必要になります。
給料は学校によりますが、およそ16〜40万円/年ほど。これは、学校薬剤師は月数回もしくは年数回の勤務で非常勤の扱いだからです。
学校薬剤師は、副業で勤める方も多く、教育現場で子どもたちへの薬学教育や医薬品安全対策に貢献できる専門家として存在感を示しています。
メディカルライター – 薬学知識を活かした情報発信のプロ
メディカルライターは、薬学知識を活かして医療や医薬品に関する情報を発信するプロフェッショナルです。
業務内容は、医薬品関連の記事やパンフレット、ウェブコンテンツの作成など多岐にわたります。
医療業界に関する最新情報や専門知識を的確に伝える役割を担っており、病院や製薬会社、広告代理店など幅広い場所で需要があります。
年収は正社員でおよそ400〜600万円ほど、フリーランスの場合はピンキリで年収1000万円超えも可能です。
メディカルライターは、薬剤師としての知識や経験を活かしながら、情報発信のスキルを磨くことができる職種です。
麻薬取締官 – 薬剤師資格を持つ特別司法警察官
麻薬取締官は、薬剤師資格を持つ特別司法警察官として、国家レベルで麻薬や薬物乱用の取り締まりに携わる職種です。
その業務内容は、違法な薬物の取引や使用を監視し、違反者を摘発することや、薬物の密輸の防止策の立案など多岐にわたります。
また、薬剤師としての専門知識が活かせるため、現場での鑑識業務や証拠品の管理も行います。
この仕事を選ぶ理由の一つは、社会貢献ができることに充実感を感じられる点です。
年収は平均630万円。国家公務員にあたり、国家公務員給与等実態調査報告書にて行政職として給与額が公表されています。
薬剤師であれば、麻薬取締部の採用試験に合格することで麻薬取締官になることができます。
しかし、犯罪捜査に関わるため、危険な状況にも直面することがあるのでリスクも伴います。
美容業界の薬剤師 – 化粧品メーカーや美容クリニックで働く
美容業界の薬剤師は、化粧品メーカーや美容クリニックで働き、スキンケアやメイクアップの知識を活かして業務に従事します。
具体的には、化粧品の開発や品質管理に関わる仕事が主です。
美容業界で働く薬剤師は業界全体をサポートし、美容の専門家として活躍します。
また、美容クリニックで勤務する場合、患者さんのスキンケアやエステティックの指導、アフターケアなども担当します。
年収は380〜700万円と企業により幅があります。
薬剤師が美容業界で働く理由は、専門知識を活かし、美と健康に関心のある人々の手助けができる点です。
刑務所の調剤薬剤師（法務技官） – 国家公務員でありながら国家公務員試験合格は不要で年収も高い
刑務所の調剤薬剤師（法務技官）は、国家公務員でありながら国家公務員試験合格は不要で年収も高い職種です。
主な業務は、刑務所の医療機関で薬の調剤や薬剤管理を行うことです。
また、求人の場合、受刑者や職員の健康管理や医療相談にも対応します。
仕事の特徴としては、安定した収入と福利厚生が魅力であり、キャリアアップも可能です。
年収は平均605万円。法務技官として採用され、国家公務員給与等実態調査報告書では公安職の俸給（給料）が支給されます。
ただし、刑務所という特殊な環境で働くため、精神的にも負担がかかることがあります。
公務員として安定した仕事でありながら国家公務員試験の合格が不要な点はメリットでしょう。
予備校講師- 薬学生・不合格者のサポート
予備校講師は、薬学生や不合格者の国家試験対策をサポートする仕事です。
主な業務は、講義や模擬試験の作成・採点、質問対応などです。
この仕事に向いているのは、対人スキルが高く、薬学知識を生かして教育に従事したい人です。
年収は400〜600万円。ただし、残業も多く、資料作成や勉強もするためタイパはあまり良くありません。
予備校講師として働くメリットとしては、薬剤師としての専門知識が十分に活かせること、業種や業務の幅が広がる点が挙げられます。
ただし、学生の合格を叶える責任が大きく、教育業界特有のストレスが伴うため、精神的にも強い自分を持っていることが大切です。
地域在宅訪問薬剤師 – ご家庭での服薬指導や健康サポート
地域在宅訪問薬剤師は、患者様のご家庭に訪問し、服薬指導や健康サポートを行います。
具体的な業務内容としては、患者様の薬や服薬方法の説明、副作用や飲み合わせの注意点の指導、および健康状態のフォローアップが主です。
この仕事は一般的な薬局や病院での業務とは異なり、患者様の日常生活に密着したサポートが求められるため、コミュニケーション能力や相手への配慮が大切となります。
年収は400〜700万円。
また、地域の高齢化が進む中で、調剤薬局や病院へ通うことが難しい方のニーズも増えており、地域在宅訪問薬剤師の役割が今後ますます重要になると考えられます。
珍しい薬剤師求人を見つける方法と注意点
珍しい薬剤師求人を見つける方法と、探し方に注意すべきポイントを以下にまとめます。
- インターネットやSNSで情報収集をする
- 知人や友人に情報を聞く
ただし、珍しい求人には以下の注意点があります。
- – 勤務条件や待遇が一般的な求人と異なる場合がある
- – 専門性が高い職種のため、しっかりとした資格や経験が求められることがある
- – 就職先が限られるため、転職やキャリアチェンジが難しい場合がある
専門的な求人サイトや転職エージェントを利用する
珍しい薬剤師求人を見つける際には、薬剤師求人を専門に扱う転職エージェントを利用するのが効果的です。
なぜなら、一般的な求人サイトには掲載されない、独自のネットワークで取り扱う求人が多く、幅広い選択肢から自分に合った求人を見つけることができるからです。
また、専門的なサイトやエージェントでは、薬剤師に特化したキャリアアドバイザーがサポートしてくれるため、珍しい求人に応募する際の注意点や職場環境についてのアドバイスを受けることができます。
直接企業や公務員の採用情報をチェックする
直接企業や国家公務員人事院の採用情報をチェックすることも、珍しい薬剤師求人を見つける方法の一つです。
企業や国家公務員人事院の公式ウェブサイトなどで募集情報が掲載されていることがあり、これらをチェックすることで独自の求人情報を入手することができます。
また、直接応募することで、求人サイトやエージェントを経由せずに採用担当者とコミュニケーションが取れるため、自分の強みや希望条件を直接伝えやすくなります。
ネットワークや情報交換の場を活用する
薬剤師として転職を成功させるためには、ネットワークや情報交換の場を活用することが重要です。
まず、同業者との交流を通じて情報を共有しましょう。これにより、求人情報や職場環境のリアルな情報を得ることができます。
さらに、学会やセミナーなどのイベントに参加することで、業界の最新情報をキャッチし、自分のスキルや知識をアップデートすることができます。それらの活動を通じて、将来の転職に役立つ人脈を築くことができます。
独自のスキルや経験を売り込む
薬剤師転職の際には、独自のスキルや経験を売り込むことが重要です。
まず、自分の得意分野や専門知識を明確にし、それをアピールポイントとして求人応募時にアピールしましょう。
また、過去の職場での実績や業務改善の取り組みなど、具体的な事例を用意しておくことで、面接時に印象づけることができます。
さらに、認定薬剤師や研究者などの資格を取得することで、自分のスキルや知識を証明することができます。これらの資格は、転職市場での競争力向上にも繋がります。
独自のスキルや経験を売り込むことで、自分に合った職場やキャリアを見つけやすくなります。
業界動向や求人情報を常に把握する
薬剤師転職においては、業界動向や求人情報を常に把握することが大切です。
業界の最新情報を把握することで、市場動向や将来性のある業種・職種を見つけやすくなります。また、薬剤師求人傾向を理解することで、自分の希望条件に近い求人を見つけ出すことができます。
さらに、転職サイトやエージェントを活用して、随時求人情報をチェックしましょう。求人情報はタイミング次第で変わるため、常に情報収集を行っておくことが重要です。
業界動向や求人情報を把握し続けることで、転職活動がスムーズに進み、適切なタイミングでアクションを起こすことができます。
転職に向けて準備と自己分析を行う
薬剤師転職を成功させるためには、転職に向けての準備と自己分析が必要です。
自己分析として、自分の強みや弱みを明確にし、どのような職場や条件が自分に合っているのかを洗い出しましょう。また、将来のキャリアプランや希望する働き方を考えることで、目標に向かって効果的な転職活動ができます。
次に、履歴書や職務経歴書の作成・更新を行い、自分のアピールポイントが分かりやすい形でまとめましょう。これにより、求人応募や面接時に効果的に自己PRすることができます。
転職に向けて準備と自己分析を行うことで、自分に合った職場を見つけやすくなり、転職活動が成功に繋がります。
薬剤師の珍しい求人に挑戦する際の注意点
薬剤師の珍しい求人に挑戦する際には、自分の資格や経験を生かせるか、業務内容や年収・勤務条件が合っているかを確認し、転職のタイミングや面接対策も考慮することが重要です。
以下では、具体的な注意点を解説していきます。
資格や経験を生かせる求人を選ぶ
薬剤師の珍しい求人に挑戦する場合、資格や経験を活かせる求人を選びましょう。
薬剤師としての専門知識やスキルが求められる職場であれば、自分の能力を発揮できるチャンスが広がります。
求人情報をチェックする際には、これまでの経験や取得している資格が活かせる求人を優先的に検討しましょう。
業務内容や年収・勤務条件をしっかり確認する
薬剤師の珍しい求人でも、業務内容や年収・勤務条件が自分に合っているかを確認しましょう。
例えば、病院やドラッグストアではない珍しい業界での転職先の場合、業務範囲や働く環境が大きく異なることがあります。
選ぶ求人によっては、年収が低くなることもあるため、転職を検討する前にしっかりとリサーチしましょう。
転職のタイミングや面接対策を考える
薬剤師の珍しい求人に挑戦する場合、転職のタイミングや面接対策が大切です。
転職活動を始める前に、現在の職場での業務をしっかりと引き継ぎ、次の職場でスムーズに業務に取り組めるよう準備しましょう。
また、面接では自分の経験やスキルをアピールすることが重要です。事前に面接対策を行い、どのように自分の強みをアピールするかを考えておくことが大切です。
まとめ｜薬剤師の珍しい仕事は新しい生活につながる
薬剤師の珍しい仕事は、これまでの生活を大きく変えることができる可能性が高いです。
薬剤師の珍しい仕事に挑戦する際は、資格や経験を生かせる求人を選び、業務内容や年収・勤務条件を確認し、転職のタイミングや面接対策を考慮しましょう。
これらのポイントを押さえることで、自分に合った珍しい求人に出会いやすくなります。
